北海道地震 農林被害397億円-9月18日現在2018年9月19日
齋藤健農相は9月18日の定例会見で北海道胆振東部地震による農林水産関係被害額は同日時点で397億円となっていることを明らかにした。ただ、あくまで暫定的な被害額で「迅速に全容把握に努めていきたい」としている。
齋藤農相によると、厚真町をはじめ夕張市、安平町、むかわ町、日高町で発生した大規模な山腹崩壊と林道損傷による被害が273億円、林地や農業用施設への土砂堆積による被害が93億円、農作物の被害が21億円、漁港など水産関係被害が10億円となっており合計で397億円となっている。
6日の地震発生で停電による被害が広がった。酪農では搾乳できない農場や保存されている生乳を冷却できず廃棄せざるを得ない事態となった。現在はほとんどの農家で搾乳を再開しているが、一部で断水の影響で出荷できない農家もいる。バレイショでん粉では、中間生産物であるでん粉乳を攪拌できず、固化したり腐敗して廃棄する被害が7工場で発生したが、9月12日までに農協系全10工場で稼動を再開している。
施設への被害では乾燥調製施設・倉庫内で荷崩れが発生。厚真町、安平町、むかわ町の農地に山腹崩壊に伴う大量の土砂や流木等の堆積被害が発生している。水路等の農業用施設に破損や土砂堆積の被害も出ている。
道内39か所の乳業工場は10日に全工場で再開した。北海道から都府県向けの生乳の出荷量の安定にともなって都府県の生乳需給も安定化の方向に向かう見込み。食肉も処理施設がすべて稼動し、今後供給量が回復する見込となっている。また、野菜の収穫が再開し選果場や卸売市場も稼動しているため順次供給されている。
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