北海道地震 農林水産被害643億円-9月26日現在2018年9月27日
農林水産省によると北海道胆振東部地震による被害額は拡大し、9月26日現在で643億円となっている。
農林水産省のまとめでは厚真町をはじめ夕張市、安平町、むかわ町、日高町で発生した大規模な山腹崩壊と林道損傷による被害が276億円、農地や農業用施設への土砂堆積や損傷による被害が338億円、農作物の被害が21億円、漁港など水産関係被害が9億円となっており全体で643億円となっている。
6日の地震発生で停電による被害が広がった。酪農では搾乳できない農場や保存されている生乳を冷却できず廃棄せざるを得ない事態となった。現在は避難先の施設で生乳の出荷再開に向けて準備を行っている農家を除き、搾乳と出荷を再開している。
また、冷蔵庫に保存されていた栽培きのこで冷却ができず廃棄する被害が発生した。バレイショでん粉では、中間生産物であるでん粉乳を攪拌できず、固化したり腐敗して廃棄する被害が7工場で発生したが、9月12日までに農協系全10工場で稼動を再開している。
施設への被害では、乾燥調製施設・倉庫内で荷崩れが発生。厚真町、安平町、むかわ町の農地に山腹崩壊に伴う大量の土砂や流木等の堆積被害が発生している。水路等の農業用施設に破損や土砂堆積の被害も出ている。
道内39か所の乳業工場は9月10日に全工場で再開した。北海道から都府県向けの生乳の出荷量の安定にともなって都府県の生乳需給も安定化の方向に向かう見込み。食肉も処理施設がすべて稼動し、今後供給量が回復する見込となっている。また、野菜の収穫が再開し選果場や卸売市場も稼動しているため順次供給されている。
(関連記事)
・北海道胆振東部地震の損害状況 JA共済連(18.09.21)
・食品表示は「見やすく、分かりやすく」 日本公庫(18.09.21)
・【鈴木宣弘・食料・農業問題 本質と裏側】「強い農業」は災害に「弱い農業」? ~9月10日(月)テレビ収録用質疑資料~(18.09.13)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(126)-改正食料・農業・農村基本法(12)-2025年1月25日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(43)【防除学習帖】第282回2025年1月25日
-
農薬の正しい使い方(16)【今さら聞けない営農情報】第282回2025年1月25日
-
JAしれとこ斜里と連携 冷凍食品に本格参入 カルビー2025年1月24日
-
パーパスを実現する「地域」と「差別化」の意味 静岡で第4セッション【全中・JA経営ビジョンセミナー】(1)2025年1月24日
-
パーパスを実現する「地域」と「差別化」の意味 静岡で第4セッション【全中・JA経営ビジョンセミナー】(2)2025年1月24日
-
【JA女性組織活動体験発表】(4)私のやる気は無限大 JA・地域・女性会の仲間と共に 和歌山県 JA紀州女性会 椎崎ひろ子さん2025年1月24日
-
【JA女性組織活動体験発表】(5)人と人とをつなぐ架橋~フレッシュ16いつまでも~ 愛媛県 JA越智今治女性部 德丸和江さん2025年1月24日
-
【JA女性組織活動体験発表】(6)仲間との絆を次世代につなげよう 熊本県 JAやつしろ女性部 山住久美子さん2025年1月24日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】サツマイモを消せば世論が収まると考えたお粗末さ2025年1月24日
-
TNFDの環境開示は何から始めるか 農林中金と八千代エンジニヤリングがセミナー2025年1月24日
-
JPIセミナー 農産物の環境負荷低減の見える化とJ-クレジット制度 今後の方向性を解説2025年1月24日
-
鳥インフル 米アラバマ州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月24日
-
「農山漁村」経済・生活環境プラットフォーム 設立記念シンポジウム開催 農水省2025年1月24日
-
(419)芸能アイドルと「卒論」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月24日
-
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 24日から開催 JA全農2025年1月24日
-
ブルボン×ニッポンエール「フェットチーネグミPREMIUM長野県産ぶどう三姉妹味」新発売 JA全農2025年1月24日
-
JAしれとこ斜里と原料ばれいしょの安定調達で連携 カルビーグループ2025年1月24日
-
「一村逸品大賞」受賞商品集めた特設ページ開設 JAタウン2025年1月24日
-
「素直な、おかか。かき醤油」 新発売 マルトモ2025年1月24日