シカ・カモシカ 糞で判別 簡易キット2016年9月9日
国立研究開発法人森林総合研究所がニホンジカ(シカ)とカモシカの糞を識別する手法を開発したと9月7日に発表した。これを使った”ニホンジカ・カモシカ識別キット”を(株)ニッポンジーンが2日から受注生産している。
糞の表面に付着したDNAを検出することでニホンジカ(シカ)とカモシカを識別する。
シカとカモシカが混在する地域でシカの捕獲計画などを立てるときに有用。同研究所の相川主任研究員は「シカの被害対策をとらなければならないが混在地域だと、個体数が少ないと把握が難しい。研究者や行政が必要とするのでは」とキットを評価する。
ツマヨウジで糞の表面を軽くこすり、破片をキットのDNA抽出液につけ、60℃で10分、90℃で5分あたためる。それを、シカ・カモシカ用の検査液に入れ60℃で1時間温めると、識別ができる(図)。DNA解析と誰にでもできる簡易化した技術を研究所が開発した。
シカの生息状況を正確に把握することで、捕獲計画を立てる際に役立つ。
ニホンカモシカは特別天然記念物に指定されているが、シカが増えたことなどで、カモシカが生息地から追いやられ、シカだけでなくカモシカでも農作物の食害などが起こっている。地域の自治体などで追い払いや電気柵で対応するほか、捕獲する際には文化庁に申し出が必要となっている。
(写真)識別キット、シカ
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