AI活用で青果出荷量を予測 主要産地の出荷量予測情報を提供開始 セラク2023年4月28日
株式会社セラクは、過去の市場流通量や気象情報などのデータを元に、AIを用いた青果の出荷量を予測するシステムを開発。キャベツ・玉ねぎ・きゅうり・トマトの4品目の主要産地の出荷量予測情報の提供を開始した。また、その情報を活用したキャベツの圃場単位での出荷時期・出荷量の予測システムを構築した。
同システムは、データ駆動青果流通支援コンソーシアム(セラク・ウェザーニューズ・R&Cホールディングス・ドローン・ジャパン)が、農林水産省「国際競争力強化技術開発プロジェクト」の支援を受けて研究開発に取り組んだ。
現在、気候変動や異常気象によって、農業生産の再現性が損なわれ、計画的な生産を行うことが困難になる中、このAIを活用したシステムは、事前に収穫時期や収穫量を提供し、安定的な農業経営や青果流通事業者における経営リスクの低減、需給不均衡に起因するフードロスの解消に寄与する。
提供サービスとして 産地出荷量予測において、流通量が多く、流通量や価格の変動幅が大きいキャベツ・玉ねぎ・きゅうり・トマトの4品目の1か月先までの出荷量を予測。
予測情報は、各品目の主要10産地(都道府県単位)の出荷総量の予測値で、1週間単位で提示される。
この産地出荷量予測は、農研機構が運営する農業データ連携基盤「WAGRI」のAPIとして提供され、各種サービスやアプリケーションに組み込んで利用可能。同社は、みどりクラウド「営農支援」アプリに組み込み、情報を提供している。
また、圃場出荷量予測においては、産地出荷量予測にて得られる産地全体の収穫量の傾向を元に、キャベツの圃場単位での出荷量、出荷時期を予測が可能。
キャベツは定植された株数以上の数を収穫できないことから、出荷可能となる時期の株数と重量を掛け合わせて予測する。
また、ドローンによる植生指数を測定し、その結果を加えることでより正確な予測を可能とした。出荷可能株数・作物重量それぞれを予測するモデルを、WAGRI APIを通じて、各種サービスやアプリケーションに組み込んで利用可能。同社は、「みどりノート」に組み込み、生産者や実需者向けに予測情報の提供を行っている。
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