下水道分野で「KSIS」の実証実験 クボタ・NTTグループ2017年8月28日
(株)クボタは、下水道分野におけるIoTを活用した新サービス「クボタ スマート インフラストラクチャ システム」(KSIS)の実証実験を、NTTグループと連携し、実施する。
クボタは昨年6月に、NTTグループと「農業・水・環境インフラ分野におけるICTイノベーション創出に向けた連携協定」を締結した。
これまで農業、水、環境インフラそれぞれの分野でプロジェクトを立ち上げ、協議を重ねてきた結果、下水道分野における遠隔監視や、現場作業の効率化に繋がる技術の実用化に向けて、実証実験を開始することになった。
<実証実験概要>
○実施期間:2017年7月から。
○実験場所:千葉県内下水処理場。
○活用技術:(株)NTTドコモの「LoRa」を用いた無線通信技術。
○期待できる効果:
1.低消費電力(従来にはなかった電池駆動を使用し低消費電力を実現)。
2.長距離通信(通信距離が、従来の数百メートルから最大約10キロメートルに拡大)。
3.大量機器接続(従来の無線1(機器):1(通信)から、1(機器)対約100(通信)に拡大)。
○現状の課題:都市部の大規模な下水処理場は敷地が広く、また地下にある監視室と下水処理設備間で、電波が届かないことから、通信技術の活用が困難な状況がある。
○課題解決:「LoRa」を活用することで、地下内でセンサ情報の収集が可能になり、遠隔監視や現場作業の効率化を実現する。
○今後の展開:2018年4月以降の実用化を目指す。
同様に奈良県内下水処理場では、NTTテクノクロス(株)のインテリジェントマイクと高精度音声認識技術を導入し、騒音環境下でも通話を可能とし、点検作業時の記録や指示事項の音声入力を可能とする技術の確立、に向けた実証試験を実施している。
熊本市では、NTTグループの(株)ハレックスの気象情報(降水量、流域雨量指数)技術を導入し、ゲリラ豪雨などの際の河川決壊を防ぐ、内水排除作業実施の判断基準に活用する実証試験も行われている。
クボタは、これらの実証実験により、通信品質の安定性や機能の精度向上を図り、全国の自治体およびプラント維持管理会社への導入を推進していく。
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