農業資材は減収増益へ 朝日工業の17年度決算で2018年5月10日
鉄鋼や砕石砕砂、農業資材メーカーの朝日工業株式会社(村上政德社長)は5月9日、2017年度の決算説明会を東京証券会館で開いた。
2017年度の売上高は358億7800万円で増収減益決算となった。営業利益はマイナス6400万円、経常利益は同7400万円、当期利益は同3億6200万円の損失だった。決算が増収減益になった要因について、同社の説明では「鉄鋼建設資材事業の不振を他の事業でカバーできなかった」ことをあげた。
農業資材事業では、同年度の売上高は124億6400万円で前年同期比マイナス2%。豪州朝日(牧草)の中国向け出荷が好調で、結果は減収増益。また肥料事業は販売価格の下落があったが、コストダウンにより前年並みの売上高8億800万円を確保した。全体の肥料販売数量は前年並みを確保したものの、有機肥料の受託販売の減少が響いた。
18年度の運営方針では、同年度が「中期計画」の最終年度にあたることから、同社では「ASAHI2018プロジェクト」で掲げた変革のスビートをさらにあげ、18年度売上高目標を430億円におき、V字回復を目指すとした。
農業資材事業では、水稲のこだわり米の価格低迷が続く中で、全農の集中購買による肥糧価格低下を受け、有機肥料の園芸分野での拡販を推進することとした。そして、有機質肥料への資源シフトを加速化し、業界水準を超えるコストダウンを徹底化することで、メーカー集約時代でも「勝ち残れる」収益構造改革を進めていくとした。
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