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農業のスマート化へ アシストスーツ実証開始 鳥取県農林水産部×ダイヤ工業2021年5月27日

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ダイヤ工業株式会社(岡山県岡山市)は、鳥取県内の耕種農家を対象に、アシストスーツ「DARWING Hakobelude (ダーウィン ハコベルデ) 」の機能を評価する実証実験を、鳥取県農林水産部農業振興監経営支援課と5月から始めた。

「ダーウィン ハコベルデ」を装着して苗箱の運搬作業を行う米生産者「ダーウィン ハコベルデ」を装着して苗箱の運搬作業を行う米生産者

鳥取県農林水産部は2020年から農業のスマート化を推進するため「鳥取版スマート農業推進事業アシストスーツ実証プロジェクトチーム」を結成。高齢化による担い手の減少が進む農業にアシストスーツを活用することで「農業は身体を酷使し、辛い」というイメージを払拭するとともに、新規就農者や女性就農者の獲得を図っている。

アシストスーツ「ダーウィン ハコベルデ」アシストスーツ「ダーウィン ハコベルデ」

一般的なアシストスーツは軽量なものでも約3~4キロの重量があり、装着したまま作業中に身体をひねる、乗り物に乗るなどの動作は難しく、複合的な動きが多い農業現場での活用には課題があった。「ダーウィンハコベルデ」は、約800グラムと軽く衣服のように着用できることから、作業中の複合的な動きに対応。農作業へのアシストスーツ導入で課題だった「重い」「動きづらい」を解決し、農業のスマート化に向けて実用性が高いとして今回の実証を行う。

今回の検証では、水稲栽培における苗箱の運搬作業で使用。水を含んだ苗箱は約4キロの重さがあり、多い日では1日700箱の苗箱を軽トラックの荷台から積み下ろし、腰をかがめて1枚ずつほ場に並べていくため腰にかかる負担も大きい。機能評価のためモニターに協力した水稲農家は「装着することで持ち上げ、積み下ろし、苗箱並べの作業がスムーズになり腰にかかる負担がラクになった。収穫後の米袋(30キロ)の運搬作業でも活用できそう」とコメント。今後は水稲栽培以外に、鳥取の特産品である梨やスイカ栽培などの作業に対象を拡大し、大学などの研究機関と実証実験を進めながら、活用効果のある作目と作業内容を確認する。

「ダーウィン ハコベルデ」は、同社オリジナルの空気圧式人工筋肉と特殊高反発ゴムを用いて持ち上げ動作や中腰姿勢をアシストする軽量で柔軟性のある無電力のサポートウェア。しゃがむことで特殊高反発ゴムが伸ばされ、ゴムの収縮力により上半身を起こすようにアシストし、重い荷物を持ちあげる際に背面の筋肉を補助する機能を発揮する。人工筋肉は空気を送り込むことで人の筋肉と同じように収縮しパワーが発生する機構。中腰姿勢を維持するときに使う背面の筋肉を補助する。また、人工筋肉ONモードは、長時間の中腰姿勢で作業する場合などに姿勢維持がラクになる設計。手動ポンプを用いて空気を送り込むため充電不要で稼働時間を気にせず使用できる。電力を使わないため、突然の雨の心配なく屋外、屋内問わず様々な環境で活躍する。

「ダーウィン ハコベルデ」(8万5800円・税込)は、全国のクボタ営業所で販売している。

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