8日午前9時から取引がスタートした。
銘柄は東穀が関東産コシヒカリ(茨城県産、栃木県産、千葉県産)。関西が北陸産コシヒカリ(石川県産、福井県産)。
東穀では取引開始直後から買い注文が殺到し、予め設定していた基準値1万3500円をはるかに超える1万8000円台に高騰した。東穀は基準値の上下600円を超えた場合は取引が中止になるため、日中の出来高はゼロ。午後5時からは、1万3500円に600円を上乗せした1万4100円を基準値に夜間取引が始まったが、これも間もなく取引上限の1万4500円を超えたため取引が中止された。
東穀は「取引が成立しなかったのは残念だが、予想外の高値がついて驚いている」(広報部)として、9日以降の基準値を「再検討」しているという。
一方、取引成立の基準を定めていない関西では、高値で取引が成立した。23年11月限は1万4620円で出来高3551枚(※)、同12限月は1万4840円で出来高3642枚、24年1月限は1万8910円で出来高4096枚。
8日だけで1万1289枚の取引が成立し、関西が目標としていた「1日4000から5000枚ぐらい」(関西業務部)を大きく上回った。
関西では12月限月までと1月限月で値段に大きな差が出たことについて、「12月受け渡しは古米が入っていてもいいが、1月以降の受け渡しは23年年産米だけになるので、需給感に差が出たのではないか」(同)と分析している。価格については「個人の投資家の買い意欲が強かったと感じる。(今日が初日ということで)ご祝儀相場のような意味合いもあり、今後価格調整が始まれば値段は落ち着くだろう」(同)としている。
※1枚は東穀が100俵(6000kg)、関西が50俵(3000kg)。値段はすべて1俵あたり。
(写真はイメージ写真です、左が東穀、右が関西。それぞれホームページより)
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