『特Aへの道&米の消費拡大方策』は、同会が主催する「米の食味ランキング」で特Aの評価を得た産地での、品種の育成や選定、生産の取り組み、販促活動やキャンペーンなどをまとめて紹介する冊子。昨年初めて発刊し好評を博したため、今年も製作することとなった。
昨年の「米の食味ランキング」は44道府県から117産地品種が出品され、12産地20品種が最高級の特Aを取得した。冊子ではその中から8産地品種(▽北海道・ななつぼし、▽岩手・ひとめぼれ、▽山形・つや姫、▽宮城・ひとめぼれ、▽福島・コシヒカリ、▽栃木・なすひかり、▽奈良・ヒノヒカリ、▽佐賀・さがびより)の取り組みを紹介している。
とりわけ被災産地から、「大変な時期だからこそ、コメづくりの現場を知ってもらい地域を元気にしたい」との意見があり、岩手、宮城、福島の3産地を取り上げて「東日本大震災を乗り越えて」との副題を付けた。
8産地の取り組みのほか、畑江敬子・お茶の水女子大名誉教授などの提言や、同会の放射能測定、鮮度判定などの検査、平成元年以降の全特Aランキング取得産地品種一覧なども併載。
サイズはA4版で、オールカラー76ページ。定価1500円(税込・送料別)。
申し込みや問い合わせは日本穀物検定協会(TEL:03-3668-0911)まで。ホームページはhttp://www.kokken.or.jp/
【米の食味ランキング】
同会が主催する米の食味官能試験。生産調整の開始を契機に、良質米の生産を支援しようと昭和46年にスタートし、今年で40回目。23年産米は、北海道・ゆめぴりか、鹿児島・あきほなみ、など新品種も含めて45道府県から129産地品種を対象に実施する。特Aランクの選定は平成元年からスタートし、例年10〜20ほどが選定される。
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