22年産米は高温障害などが原因で作況・一等米比率とも全国的に低かったこともあり、116産地品種を試験し特Aは20産地品種だった。23年産米は、作況指数が全国平均「101」で、品質もおおむね良好だったため、対象品種、特A評価ともに昨年比で増加。また、19産地品種が昨年比で評価をあげた一方、評価を下げたのはわずか5産地品種と、全体的に評価が高かった。
23年産米の特A評価を得た26産地品種を品種別に見ると、全品種の中で唯一、特Aの選定が始まった平成元年から23年連続で特A評価を得ている魚沼コシヒカリ(新潟)、三重県として初めて特Aを得た伊賀コシヒカリ、など「コシヒカリ」が9点で最多。次いで山形や福島などの「ひとめぼれ」6点、奈良、熊本の「ヒノヒカリ」2点となっている。
産地別では、新潟と山形が4点で最多。次いで福島3点、宮城、北海道、熊本が2点となっている。
今年初めて特Aを得た品種としては、北海道の「ゆめぴりか」、福岡の「元気つくし」の2点。福岡県としては14年に「ヒノヒカリ」で特Aを得て以来、10年ぶりの特A評価となった。
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特A評価を得た26産地品種は次の通り。そのほかの産地品種の結果については日本穀物検定協会ホームページで。
▽北海道 全道・ななつぼし
▽北海道 全道・ゆめぴりか
▽岩手 県南・ひとめぼれ
▽宮城 県北・ひとめぼれ
▽宮城 県中・ひとめぼれ
▽山形 全県・ひとめぼれ
▽山形 全県・コシヒカリ
▽山形 全県・はえぬき
▽山形 全県・つや姫
▽福島 会津・コシヒカリ
▽福島 中通・ひとめぼれ
▽福島 会津・ひとめぼれ
▽栃木 県北・なすひかり
▽新潟 魚沼・コシヒカリ
▽新潟 岩船・コシヒカリ
▽新潟 中越・コシヒカリ
▽新潟 佐渡・コシヒカリ
▽長野 北信・コシヒカリ
▽三重 伊賀・コシヒカリ
▽京都 丹後・コシヒカリ
▽奈良 県北・ヒノヒカリ
▽福岡 全県・元気つくし
▽佐賀 全県・さがびより
▽長崎 県南・にこまる
▽熊本 城北・ヒノヒカリ
▽熊本 城北・森のくまさん
(写真はイメージです)
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