調査結果のポイントは3点。直売所の客も約6割がスーパーなどの他店舗と比べた割安感を求める一方、約4割が価格以外を評価したのが第1点だ。
第2点は、約6割が直売所を利用した経験があり、魅力としては▽新鮮▽低価格▽地元産を挙げた。
第3点は、立地タイプに応じた品ぞろえの工夫を課題とした。
詳しく見ると、「1割程度以上安ければ(直売所で)買う」との回答が26%、「2割程度以上安ければ買う」が23%を占め、1〜2割程度の安さを期待している消費者が多い。
一方、「ほぼ同等の値段なら買う」は32%で、「高くても買う」の7%と合わせると全体の4割近くとなり、価格以外の評価をしている消費者も多数いることがうかがえる。
直売所利用は男性より女性、若年層より高齢層のほうが高い傾向にある。魅力は「鮮度がよい」が最も多く、次いで「価格が低い」「地元産食材が豊富」と続く。
直売所の立地タイプを▽都市型▽都市近郊型▽中山間地域型の3つに分けて品ぞろえに対する意見を聞いたところ「特に不満はない」が多かったものの都市型直売所では慢性的な商品の種類不足を、また都市近郊型では時間帯や時期による種類不足を、さらに中山間地域型では時間帯による商品の種類や量の不足を指摘する意見が多く、立地タイプに応じた品ぞろえの工夫が課題となっている。
(関連記事)
・課題は高付加価値化や差別戦略 「工場野菜」などで消費者の志向調査 日本政策金融公庫 (2012.03.16)
・食品産業は「安全」を最優先 日本公庫の調査 (2012.03.14)
・「風評被害」の影響続く 東日本大震災の影響を調査 日本政策金融公庫 (2012.03.08)