農産物の安定供給のためには、植物を病害虫や雑草の被害から守りつつ、人や環境への影響をより少なく抑える植物保護剤が必要だ。シンポジウムではメーカー、研究者、生産者などから、植物保護剤の最新の研究成果や効果的な使い方についての発表を行う。
9月25日の10時15分開会で17時まで。参加費は一般2000円、学生1000円。
問い合わせは報農会(TEL/FAX:042-381-5455、E-mail:khono511@car.ocn.ne.jp)まで。
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シンポジウム終了後には、同会場で今年度の功績者表彰式も行う。これは、植物防疫の功労者を讃えるもので毎年開催している。
今年度、表彰をうけるのは長谷川邦一氏(農水省植物防疫課、農林水産航空協会など)、牧野秋雄氏(静岡県農業試験場など)、宮原和夫氏(佐賀県農業試験場など)の3人。
長谷川氏は南西諸島でのミバエ類の根絶や航空防除技術の確立などが評価された。また、牧野氏はイネ縞葉枯病、萎縮病、スクミリンゴガイなどについて、宮原氏は水稲や転作大豆の病害虫の発生などについて、それぞれ研究した。
シンポジウム参加者は、表彰式に無料で出席できる。
【シンポジウムの講演者と演題】 (敬称略)
▽「植物病害防除における抵抗性誘導剤の現状と展望」平塚和之・横浜国立大学大学院環境情報研究院
▽「マクロライド系殺虫剤の特性とその使い方について」田中啓司・近畿大学・名古屋大学・(株)エムシー緑化
▽「最近の水田問題雑草と除草剤の開発および雑草防除」横山昌雄・ (公財)日本植物調節剤研究協会
▽「新規鮮度保持剤1-MCPの作用機構と使用について」立木美保・(独)農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所
▽「新しい製剤・施用法の開発動向 省力的な製剤および施用法について」辻孝三・日本農薬学会農薬製剤・施用法研究会
▽「海外向けコメの輸出についての取り組みと最近の動向」坪谷利之・新潟県新潟市農事組合法人木津みずほ生産組合
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