申し入れの文書名は「野田政権のTPP『秘密交渉』への抗議と申し入れ」。
文書では、野田政権はTPP交渉参加に向けてオバマ大統領から求められた信頼醸成措置、すなわち交渉参加のための入場料として自動車等について米国との秘密交渉を行っているとの新聞報道があり、これは関係国との協議で得られた情報を公開し国民的議論を行うという方針とは異なる「まさに国益を損なう二枚舌外交そのもの」であると強く批判している。
そのうえで社会保障と税の一体改革に向けて与野党が連携した取り組みを行っている最中に、「われわれとの信頼を失わせる野田政権のTPP秘密交渉は絶対に容認できない」として「野田政権はただちに秘密交渉をやめるべき。それがない場合、われわれは野田政権に対して重大な決意をもって臨む」と抗議している。
なお、自民党のTPP交渉についての方針は以下の6項目。
[1]政府が「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り交渉参加に反対する。[2]自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。[3]国民皆保険制度を守る。[4]食の安全安心の基準を守る。[5]国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。[6]政府調達・金融サービス等はわが国の特性をふまえる。
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