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全ての国会議員のTPP賛成・反対の考え方を紹介するボード。多くの人が足をとめた。
28日の行動では参加者は「TPPは農業対工業の問題ではなく、市場やルールを一つに統合しようというもの。国内法が通用せず国民主権を失うことにもなる」、「それぞれの国の特徴を活かし食料主権、経済主権を確立していくことが大切。米国に主権を売り渡すTPP参加はまさに亡国の政治」などと主張した。
また、東京大学の鈴木宣弘教授も駆けつけスピーチ。米国が事前協議で日本に要求した牛肉、自動車、保険の問題はTPP交渉に参加するための「頭金」であり、その後は政治家も知らない水面下で官僚が米国と「頭金をどうするか」協議していると指摘。「国民も政治家も欺いて陰で決着させようとしている。これを止めないといけない。覚悟を持って取り組むことが大事」などと訴えた。
そのほか、農民運動全国連の白石淳一会長は「北海道では経済界も含めて反対運動が大きく盛り上がり全国に広がった。これが今まで参加表明を阻止してきたと確信を持とう」と呼びかけたほか「今、米国は大干ばつで穀物価格がどんどん上がっている。日本に必要なことはやはり自給率を上げることだ」と訴えると参加者からは一斉に「そうだ」の声が上がった。
毎週火曜日の抗議行動は午後6時から8時までの予定。
また、水曜日には消費税増税に反対するグループ、木曜日にはACTA条約(模倣品・海賊版拡散防止条約)批准に反対するグループ、そして金曜日には反原発の抗議行動と官邸前では連日夕刻、それぞれのテーマで人々が訴えている。
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上:TPP反対のスピーチをする鈴木宣弘教授
下:官邸に向かって「TPPはいらない!」とコールする参加者たち(左)とサルや野田首相のかぶり物をしてTPPを解説する主催者ら
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