全農営農・技術センターは、農業基本法が施行された翌年の昭和37年に「購買に密着した技術指導と取扱品の品質管理を主業務」とする「農業技術センター」として設立され、当初は農機の講習と農薬の試験研究を中心に運営されていた。
その後、昭和40年代には生活関連事業への展開を行い、昭和50年代になると農産物の加工・開発や農薬技術開発など開発業務をスタート。さらに種苗開発研究部、農産物検査室を設置し、平成8年に「営農・技術センター」に名称変更し、同10年にはアグリ情報室を新設、開発機能を強化するだけではなく、新たな時代に応える情報発信にも力を入れる。
そして、平成22年には現在の敷地に施設・機能を集約・移転して新「営農・技術センター」に生まれ変わった。さらに今年になって旧センター跡地にJA全農青果センター(株)神奈川センターが移転・稼働することで、開発機能に加えて販売との連携強化がはかられ、新たなステージを迎えたといえる。
50周年の式典には、成清一臣全農理事長、岩城晴哉同常務をはじめ本所の役職員やセンター長、次長経験者、研究室勤務研究者ら70名が出席した。
成清理事長は開会のあいさつで、センターのこれまでの歴史を振り返るとともに「これからの農業は先端の技術に裏打ちをされた農業でないと生き残れない」と、センターの役割の重要性を強調したが、新たなステージを迎えたセンターのこれからにJAグループだけではなく、国内農業関係者の期待が寄せられているといえる。
(写真)
あいさつする成清理事長
(関連記事)
・大規模化、生産性向上を進めるために 施設園芸の最新技術 (2012.07.30)
・青果物直販の新拠点・神奈川センターを23日に開業 JA全農青果センター(株) (2012.02.07)
・平成24年度全農営農販売企画事業のポイント 中澤靖彦 全農営農販売企画部長に聞く (2012.06.04)
・【JA全農 生産資材部】 太陽光発電をハウスに導入 営農・技術センターで実証試験を実施中 (2011.10.27)