農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

事務と普及は車の両輪 JA共済事務インストラクター交流集会

 JA共済連は10月25、26の両日、千葉市美浜区のJA共済幕張研修センターに全国のJAから90人の共済事務インストラクターを集めて全国交流集会を行った。支所巡回や管理職職員との連携のコツなどをテーマに、普段の活動での悩みや取り組みの工夫などを話し合った。

◆「新たな電算システム構築が必要」

 「共済事務インストラクター」は、共済事務の処理の迅速化や組合員・利用者からの問い合わせ対応などのサービス向上をめざし平成18年に制定された。現在、専任・兼任あわせて全国に約3200人がいる。
山本雅士常務 JA共済連の山本雅士常務理事は、「共済事務と普及は車の両輪。両者が連携を取っていかないと事業推進はない」と共済事務インストラクターの業務の大切さを訴えた。
 また、JA共済の抱える課題として、民間の保険会社に比べてIT化や電算システムの構築が遅れており事務的な負担が大きいことを挙げ、「新たな電算システムの構築や、連合会の拠点の集約化などによって人的余力を出し、JAの業務をサポートしていく体制をつくりたい」と述べた。

(写真)
山本雅士常務


◆職員同士の連携が大事

パネルディスカッションの様子。(中央から左に向かって)高安さん、作久田さん、宮崎さん 交流集会は今年で4回目。初日は支所巡回や、他の職員との連携などをテーマにパネルディスカッションを行った。
 パネラーとして登壇したのは、JAみやぎ登米(宮城)の作久田由香さん、JAかとり(千葉)の高安稔浩さん、JA愛媛たいきの宮崎辰幸さんの3人。
 支所巡回については、それぞれチェックリストをつくったり、アポなしで支店を訪れるようにしているといった活動の工夫を紹介。宮崎さんは、「その後の改善状況までチェックリストに入れている。こちらがしっかり見ているということを支店の人たちに伝えることがが大事だ」と述べた。
 ほかの職員との連携については、共済の事務作業が複雑化し、より専門的知識が求められるようになっているからこそ、担当者、支店、管理職などが連携を密にして職員同士が助け合うことが大事だということが異口同音に語られた。
 その中で高安さんは、「共済担当者は自分ですべて抱え込んでしまう人が多いと感じる。積極的に声をかけている」、作久田さんは「日報を出した時、一緒に支店を回りましょう、など管理職の人に声をかけてともに活動する機会を増やしている」など、普段の活動を紹介した。
 2日目には、経営コンサルタントの雨宮利春氏が「解約対応時のひと言が結果を変える」をテーマに講演した。

(写真)
パネルディスカッションの様子。(中央から左に向かって)高安さん、作久田さん、宮崎さん


(関連記事)
【第26回JA全国大会記念 トップインタビュー】JA共済連・安田舜一郎経営管理委員会会長 (2012.10.12)

「地震共済保険を国民皆保険に」 農協共済総研が論集第65号を刊行 (2012.10.01)

「地域社会のため、JA共済制度を守り育てる」 懇話会で今尾氏が講演 (2012.09.25)

JA共済の「いま」を伝える「ディスクロージャー」誌などを発行  JA共済連 (2012.09.04)

(2012.10.26)