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助けあい活動の活性化をめざして  JA助けあい組織全国交流会・JA健康寿命100歳サミット

 JA全中とJA高齢者福祉ネットワークは「平成24年度JA助けあい組織全国交流会・JA健康寿命100歳サミット」を11月1〜2日の2日間、都内で開いた。
 この集会は加速する高齢化によって今後「地域包括ケア」の取り組み強化が求められるなか、JAの助けあい組織と健康寿命100歳プロジェクトの重要性がさらに高まっていることから、活動の活性化と促進がねらい。今年も全国から助けあい組織のメンバーやJAの担当役職員ら約120人が参加した。

120人が参加した。 交流集会2日目には、いまや国民運動として展開されている「認知症サポーター養成講座」を開き、医学的な知識を交えて認知症について学んだ。
 高齢化の進行で今後さらに患者数は増えることが見込まれ、認知症対策は急がれる課題となっている。JAグループは平成16年から認知症への取り組みを始めたが、現在日本の高齢化率(65歳以上人口)23.1%に対し、JAでは正組合員53.8%、准組合員41.2%というのが現状だ。
 JAは組合員や利用者に安心した事業を提供する事業者という立場と、組合員や地域住民が安心して暮らせるための地域セーフティネット機能を発揮するという2つの立場から認知症サポーターの養成に取り組んでいる。9月末現在の全国のサポーター数は6万5305人にのぼっているが、JA全中の24年度事業計画では25年度までにJAグループ全体で10万人のサポーター養成を目標に掲げている。
 この日の参加者には認知症サポーターの証であるオレンジリングが配られた。
 助けあい活動の事例報告をしたのはJAあいち中央の助けあい組織「みのりの会」の杉浦巳千代会長とJAあいち助け合い組織連絡協議会の渡邉みづえ会長の2氏。


◆支店職員とも意見交換
JAあいち中央「みのりの会」・杉浦巳千代会長

JAあいち中央「みのりの会」・杉浦巳千代会長 「みのりの会」は「高齢者がいつまでも安心して暮らせる地域をつくろう」を合言葉に2地区の助けあい組織がひとつとなり平成9年に誕生した。
 会員数は229人。主な活動はミニデイサービス「ふれあい広場」と施設ボランティア。「ふれあい広場」は毎月1〜2回、地区ごとに各支店や公民館で定期的に開いている。昨年度は合計186回開き、この10年で利用者は4.7倍に。他地区の活動がお互いの刺激となって活動回数が増えているという。会員のレベルアップを図るため、レクリエーションや介護技術、健康料理を学ぶための学習活動も取り入れている。
 また、より多くの組合員やJA役職員に「ふれあい広場」の活動を知ってもらおうと、支店まつりや支店座談会などにも積極的に参加しているほか、会員同士の意思疎通と支店職員の協力を得るために地区別会議も行っている。そこでは「会員数が増えない」という会員の悩みに対して支店長から「毎月発行している支店だよりで活動を紹介してみましょう」といった具体策がもらえるなど課題解決の場になっている。


◆県組織の設立のメリット
JAあいち助け合い組織連絡協議会・渡邉みづえ会長

JAあいち助け合い組織連絡協議会・渡邉みづえ会長 同協議会は県下JAの助けあい組織を束ねる組織として平成18年に設立した。助けあい組織の活性化と活動の支援を目的とし、主な事業は▽助けあい組織や活動に関しての情報交換会の開催、▽県行政・県社会福祉協議会との連絡調整、▽高齢者・地域福祉活動に関する情報収集、▽「JAあいち助け合いだより」の発行など。また、会員へのミニデイサービスなどで活かせるメニューや成人後見人制度、傾聴ボランティアの学習、認知症キャラバンメイト養成講習会などの研修を開いている。
 渡邉会長は同協議会のメリットとして、活動への意識の向上や技能・知識の向上、組織間の交流などを挙げた。
 全国ではこのように県下の助けあい組織をまとめる協議会は少ないが、「県で助けあい組織をまとめることで県外の活動を知ることができ自分たちの前進につながる」として県組織の設立を期待した。

◇  ◇

 そのほか、交流会では第2回目「あなたに届けるJA健康寿命100歳弁当」コンテストの表彰式(受賞者別掲)や20年以上100歳以上の人物を撮影してきた写真家・小野庄一氏による「百歳王から学んだこと」をテーマにした記念講演、鶴見大学歯学部の鶴本明久教授による「いつまでもおいしく食べるために〜お口の健康は健康長寿の秘訣〜」をテーマにした講演などがあり、最後に「JA健康寿命100歳宣言」を採択した(別掲)。


◎「第2回あなたに届けるJA健康寿命100歳弁当」コンテスト受賞者

【すばらしいで賞】
▽JAおちいまばり(愛媛)営農購買部会 「バリ彩弁当」

【食べてみたいで賞】
▽JA周南(山口)しゃくなげグループ 「三色むすび色彩弁当」
▽JA栗っこ(宮城)ほがらか会 「ふるさと弁当」

【がんばったで賞】
▽JA新いわて(岩手)ハートフルまつお 「健康バランス弁当」
▽JAいわて花巻(岩手)女性部宮野目支部料理研究グループ 「元気のでるおむすび弁当」
▽JA岩手ふるさと(岩手) 金ケ崎六原二ノ町グループ 「里の香味弁当」
▽JAあきた湖東(秋田)生活ステーション 「JAの100歳弁当」
▽JA西八代郡(山梨)すずらんの会 『「元気の泉」長寿弁当』
▽JAはくい(石川)助けあい組織たんぽぽの会 「長寿弁当 食べてみんち!」
▽JAくにびき(島根)女性部健康グループ 「縁むすび弁当」
▽JAいずも(島根)女性部はまやま愛菜 「元気で長生きだんだん弁当」
▽JA山口中央(山口)嘉川支所嘉川家の光料理教室グループ 「嘉宝弁当」
▽JA山口宇部(山口) 小野田支部女性部 『「ま・ご・わ・や・さ・し・い」長寿弁当』
▽JA下関(山口)豊北ブロック女性部めだかの会 「豊北ふるさと元気弁当」
▽JA粕屋(福岡)女性部みなみ 「免疫力アップで元気元気!」
▽JAくるめ(福岡)女性部助け合い組織つつじの会 「かあちゃんこりゃうまか弁当」


【JA健康寿命100歳宣言】
 私たちJAグループは、組合員、地域住民および関係機関のみなさんとともに、「JA健康寿命100歳プロジェクト」により、新たな協同を創造し、健康寿命の創造と活力ある地域づくりを目指します。
1.運動の基本ウオーキング
 動ける体づくり、仲間づくり、地域づくりの輪を広げます。
2.1日3回の健康づくり
 地場産食材を大切に、5色がそろった食事をおいしくいただきます。
3.お口は食べるための必需品
 健康の入口を毎日感謝しながらきちんとケアします。
4.笑いは心と体の栄養素
 一度きりの人生を、仲間と共に、笑って豊かに過ごします。
5.誰もが地域の主人公
 「人とのつながり―絆―」を大切に、助けあいのある地域をつくります。


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