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【JA全農畜産事業部特集】 飼料用米と飼料原料備蓄 長期的な政策が必要

 海外の飼料原料の高騰を受け、飼料自給率の向上をめざし、飼料用米の生産と利用が大きな課題となっている。
 飼料用米の作付け面積は08年は1410haだったが、11年は3万3955haで生産量は18万3000tにまで増えた。全農の集荷契約数量は全国生産の51%を占める。

 この取り組みは水田農業の活用にとっても重要で、飼料用米の推進には長期的な視点に立った安定的な制度・政策が必要になる。
 一方、世界の穀物需給のひっ迫や東日本大震災の発生を受けて、飼料穀物備蓄の重要性も高まっている。実際、昨年の震災発生で過去最高の備蓄飼料穀物が35万t放出されたことで消費者への国産畜産物の供給を果たすことができた。しかし、政府は事業仕分けの提言を受けて20万tとする方針を打ち出している。削減前は60万t確保されていた。
 わが国は米は1.4カ月分(100万t)、小麦は2.3カ月分、石油は95日分の備蓄がある。飼料穀物の60万tは約18日分だ。20万tでは1週間にも満たない。
 今後の世界における自然災害やさらなる需給ひっ迫の可能性を考えると安定的に消費者に畜産物を供給するためには、少なくともこの60万tの確保は必要だというのがJAグループをはじめ畜産関係者の考えだ。


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