それによると、7月の売上高総額は6006億円余で▲0.1%とわずかに前年同月を下回ったが、減少幅は小さくほぼ前年並みの水準で推移した。中期トレンドを示す3カ月移動平均値も前年水準まで回復してきている。
7月は大震災による経済への影響が薄らぎ、景気の持ち直しと消費マインドの回復が続いたことを背景に、宝飾品や特選衣料雑貨など高額商材が前年を上回る動きをみせた。しかし、中旬までの猛暑と節電意識の高まりでクールビズや涼感寝具などが引き続き活況だったが、台風6号の上陸とそれに続く気温低下の影響で、月の後半は入店客数が伸び悩むとともに盛夏商品が苦戦し、最終的には前年実績をわずかに下回る結果になったと協会では分析している。
一方で、震災後の復興需要で東北地方が活況(仙台+7.7%、東北全体+5.8%)であることも報告されている。
商品別では、食料品は全体で3カ月ぶりのマイナス(▲0.5%)だったが、惣菜部門は+0.8%と3カ月連続のプラスになっていることが注目される。
7月の調査対象は86社255店舗。
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