それによると9月の食品スーパーの売上は、前半は気温も高く順調に推移したが、後半は台風12号が関西方面、台風15号が東海・関東方面に被害を与えたことや、気温の変化に対応できず売込み商品を絞り切れなかったことから、全店ベースでは前年水準を確保したが、既存店ベースでは前年同月を下回った(98.0%)。とくに非食品部門では前年のタバコ特需の反動で、前年同月比97.2%(全店ベース)と厳しい状況だった。
食品部門では、青果で、野菜が高騰したなかで安定価格のモヤシやカット野菜が好調だったが、台風と長雨の影響で、野菜全般が品質低下と入荷減となり相場高となったことや寒暖差で売れる商品が大きく変化したことなどから、前年水準を確保できなかった。
畜産では、セシウム問題による牛肉の不振は改善されなかったが、豚・鶏・加工肉が伸長。運動会、行楽用のお弁当食材であるミートボール、ウインナー、ナゲット、チキンボンボンなどが好調だった。また、月の後半に気温が下がったことで、生つみれや鍋食材の販売を強化、牛肉の売上不振をカバーする売込みを行い一定の成果が見られた
惣菜については、秋の食材を使用した弁当(舞茸ご飯、さつもいもご飯、栗ご飯、かきフライ)が好調だった。また野菜の高騰を受けて、煮物、温野菜サラダが好調だった(以上の商品動向は、日本スーパーマーケット協会による)。
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