結果は、耕種部門の場合、稲作が増収増益の一方、露地野菜と施設花きが減益となった。畜産部門では、採卵鶏とブロイラーが増益となり、肉用牛はほぼ横ばいとなった。
耕種部門では、稲作が震災後にコメの品薄感が強まり、米価が上昇したことや、コメの品質が平年並みに回復したことで増収増益となった。
露地野菜は、価格高騰の前年に比べ、多くの野菜で市場価格が下落したため減益となった。施設花きは震災後の自粛ムードなどで花の市場価格が軟調に推移したため減益となった。
畜産部門では、震災後に鶏卵の品薄で卵価が一時高騰したため採卵鶏が増益となった。 ブロイラーも震災後の節約志向などによる需要増から23年前半の鶏肉価格が堅調に推移して増益となった。
肉用牛は、震災による消費減退や原発事故による放射性物質の影響から、出荷制限4県を中心に価格が低下した。
しかし肉用牛肥育経営安定特別対策事業(新マルキン)について、毎月補てん金の算定と支払いをする特例措置が取られたことなどにより収益が下支えされ、売上げ、利益ともほぼ横ばいとなった。
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