特Aは43産地銘柄 魚沼コシは特A逃す-29年産米食味ランキング2018年3月1日
日本穀物検定協会は2月28日、平成29年産米の食味ランキングを発表した。「特A」にランクされたものは43点。特Aは平成元年産から設定されて以来、28年間ランクインしていた新潟・魚沼コシヒカリは今回、初めてAランクに移行した。
対象産地品種は151。28年産より10産地品種増え過去10年ではもっと多くなり、良食味米生産に取組む「各県の熱心さが反映した」(伊藤健一理事長)という。
「特A」は43点(28年産44点)で過去3番めの多さとなった。「A」は76点(同79点)、「A´」は32点(同18点)で「B」、「B´」は該当がなかった(28年産も該当なし)。
特Aの43点のうち28年産ではAランクだったものが11点、A´だったものが1点あった。また29年産で初めてランキングの対象になって「特A」にランクされたものが2点(埼玉県・県東「彩のきずな」、高知県・県北「にこまる」)あった。 また、佐賀「夢しずく」も初めて特Aを取得した。
一方、28年産で特Aだったものの、29年産ではAにランクダウンしたのは16産地品種。このうち平成元年に特Aが設定されて以来、28年間連続で特Aを取得してきた新潟・魚沼「コシヒカリ」は初めてAにランクダウンした。日本穀物検定協会によると特AからAにランクダウンした産地品種については産地からサンプルを再提出してもらい再度、食味試験を行っているという。新潟では魚沼コシヒカリのほか、中越コシヒカリもAにランクダウンした。理由は明らかではないが29年産の新潟県の作況指数は96だった。
また、日本穀物検定協会は食味ランキングの対象品種ではないが、各県と相談し、今後生産を奨励していきたい品種などを毎年選定して食味試験を行い、それを参考品種として発表している。29年産では12産地品種について実施し、このうちつぎの4産地品種が特Aを取得した。▽宮城県「だて正夢」、▽山形県・村山「雪若丸」、▽福井県「いちほまれ」、▽熊本県・県北「くまさんの輝き」。
米の食味試験は昭和46年産から全国規模の産地品種について実施している。今回で47回目。評価は同協会独自の基準米(複数産地コシヒカリのブレンド米)と試験対象産地品種を白飯で「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」の6項目について評価している。評価は同協会で選抜訓練してエキスパートで試験当日1時間前から禁煙、飲食禁止の状態で試験に臨んでいる。29年産は29年11月から30年2月までの期間に実施した。
(関連記事)
・農協運動の熱き仲間たちが参集 農協協会「新年の集い」(18.02.01)
・和食ごはん店をオープン "コメ"ニーズを探るコメ卸(18.01.30)
・組合員から選ばれるJAに-「JA人づくり研究会」より(17.11.07)
・グローバルGAP取得の新米を大手町で JAグリーン近江(17.11.01)
・【米生産・流通最前線2017】コメ業界 地殻変動は確実(17.04.19)
・東北産品PR 継続消費目指す(17.03.03)
重要な記事
最新の記事
-
米農家(個人経営体)の「時給」63円 23年、農業経営統計調査(確報)から試算 所得補償の必要性示唆2025年4月2日
-
移植水稲の初期病害虫防除 IPM防除核に環境に優しく(1)【サステナ防除のすすめ2025】2025年4月2日
-
移植水稲の初期病害虫防除 IPM防除核に環境に優しく(2)【サステナ防除のすすめ2025】2025年4月2日
-
「令和の百姓一揆」と「正念場」【小松泰信・地方の眼力】2025年4月2日
-
JAみやざき 中央会、信連、経済連を統合 4月1日2025年4月2日
-
サステナブルな取組を発信「第2回みどり戦略学生チャレンジ」参加登録開始 農水省2025年4月2日
-
JA全農×不二家「ニッポンエール パレッティエ(レモンタルト)」新発売2025年4月2日
-
姿かたちは美しく味はピカイチ 砂地のやわらかさがおいしさの秘密 JAあいち中央2025年4月2日
-
県産コシヒカリとわかめ使った「非常時持出米」 防災備蓄はもちろん、キャンプやピクニックにも JAみえきた2025年4月2日
-
霊峰・早池峰の恵みが熟成 ワイン「五月長根」は神秘の味わい JA全農いわて2025年4月2日
-
JA農業機械大展示会 6月27、28日にツインメッセ静岡で開催 静岡県下農業協同組合と静岡県経済農業協同組合連合会2025年4月2日
-
【役員人事】農林中金全共連アセットマネジメント(4月1日付)2025年4月2日
-
【人事異動】JA全中(4月1日付)2025年4月2日
-
【スマート農業の風】(13)ロボット農機の運用は農業を救えるのか2025年4月2日
-
外食市場調査2月度 市場規模は2939億円 2か月連続で9割台に回復2025年4月2日
-
JAグループによる起業家育成プログラム「GROW&BLOOM」第2期募集開始 あぐラボ2025年4月2日
-
全国産直食材アワードを発表 消費者の高評価を受けた生産者を選出 「産直アウル」2025年4月2日
-
九州農業ウィーク(ジェイアグリ九州)5月28~30日に開催 RXジャパン2025年4月2日
-
「JPFA植物工場国際シンポジウム」9月1、2日に開催 植物工場研究会2025年4月2日
-
耕作放棄地を解消する「えごまプロジェクト」の寄付開始 長野県南木曽町と「さとふる」2025年4月2日