JA全農 中四国広域物流センターが稼動2018年12月4日
・農家組合員の負託に応え購買力強化
JA全農は、中四国7県域(鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、愛媛)を供給エリアとする農薬の広域物流拠点「JA全農中四国広域物流センター」を岡山県岡山市内に設置し、12月3日より稼働を開始した。今回は同センター設置の役割と意義についてJA全農肥料農薬部に聞いた。
◆トータルコスト低減の一環
現在、JA全農は、農家手取りの最大化に向けて、トータル生産コスト低減の取り組みを行っている。その一環として、県域を越えた購買・供給・物流体制を整備している。
今回設置した「中四国広域物流センター」は、メーカーからJA・農家組合員までを通じた農薬の広域物流の中心となる拠点であり、このセンターを最大限に活用することで、効率的な物流体制を整備し、「全体最適」によるトータル物流コストの削減をめざしている。
同センターの特長は、7県に供給するための農薬をメーカーから一括して調達して在庫管理する機能やJAや農家配送拠点向けに原則として受注翌日に配送する機能、農家戸配送のための農家別仕分け作業を行う機能を備えていることである。 農薬には非常に多くの種類があり、また、使用時期もそれぞれ異なるが、こうした農薬を需要に応じて計画的に調達し、この物流センターで在庫を一元管理することで、欠品がなくなり、JAや農家組合員からの注文に対して確実に配送することができる。
また、農家別仕分け作業を行う装置により、農家組合員から注文があった農薬をこの物流センターで集中してセット組みして箱詰めし、商品や数量の間違いなく届けることができる。
◆JA域を超えた体制整備へ
「中四国広域物流センター」が稼働し、ブロック域で「全体最適」による物流の効率化の効果を引き出すには、県域でのJA域を越えた農家戸配送体制が整備されていることが必要となる。
現状は、県によって取り組み状況に差があり、また、物流情報システムの共通化が必要であるが、現状はまだ統一されていない。JA全農は、JA域を越えた農家戸配送体制構築や物流情報システムの共通化について、引き続き取り組む考えである。
今後は、現在、広域物流センターに参画していない香川・高知にも参画を促し、中四国地区全域の農薬の効率的な広域物流体制の構築をめざす。併せて、広域物流体制を背景として、JAグループが結集し、広域購買による購買力強化をめざし、農家組合員の負託に応えていく。
(関連記事)
・中四国広域物流センター出発式 JA全農(18.11.30)
・火災盗難予防対策の確認を JA全農米穀部(18.11.30)
・岡山に広域物流センター設置 JA全農(18.11.27)
・【第4回営農・経済フォーラム】所得増大、生産拡大へ自己改革加速を(18.09.18)
・全農等が「農産物パレット推進協議会」設立(18.08.09)
・直販事業拡大へ業務提携-JA全農(18.03.29)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(130)-改正食料・農業・農村基本法(16)-2025年2月22日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(47)【防除学習帖】第286回2025年2月22日
-
農薬の正しい使い方(20)【今さら聞けない営農情報】第286回2025年2月22日
-
全76レシピ『JA全農さんと考えた 地味弁』宝島社から25日発売2025年2月21日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付)2025年2月21日
-
農林中金 新理事長に北林氏 4月1日新体制2025年2月21日
-
大分いちご果実品評会・即売会開催 大分県いちご販売強化対策協議会2025年2月21日
-
大分県内の大型量販店で「甘太くんロードショー」開催 JAおおいた2025年2月21日
-
JAいわて平泉産「いちごフェア」を開催 みのるダイニング2025年2月21日
-
JA新いわて産「寒じめほうれんそう」予約受付中 JAタウン「いわて純情セレクト」2025年2月21日
-
「あきたフレッシュ大使」募集中! あきた園芸戦略対策協議会2025年2月21日
-
「eat AKITA プロジェクト」キックオフイベントを開催 JA全農あきた2025年2月21日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付、6月26日付)2025年2月21日
-
農業の構造改革に貢献できる組織に 江藤農相が農中に期待2025年2月21日
-
米の過去最高値 目詰まりの証左 米自体は間違いなくある 江藤農相2025年2月21日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】有明海漁業の危機~既存漁家の排除ありき2025年2月21日
-
村・町に続く中小都市そして大都市の過疎(?)化【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第329回2025年2月21日
-
(423)訪日外国人の行動とコメ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年2月21日
-
【次期酪肉近論議】畜産部会、飼料自給へ 課題噴出戸数減で経営安定対策も不十分2025年2月21日
-
「消えた米21万トン」どこに フリマへの出品も物議 備蓄米放出で米価は2025年2月21日