死亡事故はゼロに2017年12月29日
・農薬使用事故調査
農林水産省は12月26日、平成28年度に発生した農薬の使用にともなう事故および被害の発生状況についての調査結果を公表した。この調査は、農薬の使用に伴う事故および被害の実態を正確に把握するとともに、効果的な再発防止策に反映するために、厚生労働省と連携して、毎年度、実施している。
それによると、農薬の使用に伴う「人に対する事故や被害」は、前年度の28件に対し、19件(うち死亡事故は0件)という結果になった。原因別では、飲料の空容器に移し替えた農薬を「誤って飲んでしまった」事故や、クロルピクリン剤を土壌くん蒸に使用する際に、「土壌の被覆等の作業管理が不適切だった」ために生じた被害が多く発生している。
今回の調査結果を受けて、農水省では今後の対応策として、(1)農薬やその希釈液、残渣などは、ペットボトルやガラス瓶といった飲料品の空容器などに移し替えない、(2)農薬を飲食物と間違えて誤飲誤食することがないよう、飲食物と分けて、なおかつ農薬保管庫に施錠するなど、より徹底した保管管理体制をとる、(3)土壌くん蒸剤を使用した時は、適正な厚さの資材を用いて被覆を完全に行うことなどをあげている。
同省は今回の調査結果を全都道府県に送付し、農薬の安全使用の指導を徹底するように依頼するとともに、平成30年度の「農薬危害防止運動」の重点項目に反映させ、農薬事故の防止に引き続き取り組んでいくとしている。
(関連記事)
・農薬誤飲11件 事故と被害の発生状況 農水省(16.12.20)
・「農作物・生産者・環境」の安全守る 農薬危害防止運動(17.05.31)
・農作業による死亡350件 平成26年の農作業死亡事故(16.05.09)
・農作業中の事故を防げ 自助・共助・公助の連携で 日本農業労災学会がシンポ(17.05.16)
・【平成28年農薬危害防止運動始まる】安全防除運動 JAグループの取り組み(1)(16.05.31)
重要な記事
最新の記事
-
2024年の農業就業者は180万人 前年比7万人減 総務省・労働力調査2025年1月31日
-
備蓄米の買い戻し条件付き売り渡しを諮問 農水省が食糧部会に2025年1月31日
-
殺処分対象911万羽 鳥インフルエンザ 国内48例目 愛知県で確認2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(1) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(2) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
【世界の食料・協同組合は今】EU環境戦略の後退と戦略的対話 農中総研・平澤明彦氏2025年1月31日
-
【クローズアップ 畜産・酪農対策】生乳需給参加が事業要件 「欠陥」改正畜安法是正へ農水省方針2025年1月31日
-
(420)「いまトラ」をどう見るか【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月31日
-
GI取得「かづの牛」など農産物・加工品6産品 農水省2025年1月31日
-
いちご観光農園「熊本あしきた いちごの森」オープン 「ゆうべに」「恋みのり」食べ放題 JAあしきた2025年1月31日
-
シャキッと甘く 高級かんきつ「甘平」出荷始まる JAえひめ中央2025年1月31日
-
全国の魅力的な農畜産物・加工品が勢ぞろい JA全農が商談会2025年1月31日
-
岩手県から至高の牛肉を「いわて牛・いわちくフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「国産米粉メニューフェア」銀座みのりカフェ・みのる食堂で開催 JA全農2025年1月31日
-
「はこだて和牛」など味わえる「JA新はこだてフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「ニッポンの食」で応援 全日本卓球選手権大会(ダブルスの部)に特別協賛 JA全農2025年1月31日
-
蔵出しミカンの出荷始まる 食味良く大玉傾向 JAふくおか八女2025年1月31日
-
サカタのタネの春キャベツ「金系201号」発売60周年 JA全農かながわがPRイベント開催2025年1月31日
-
数量増、金額増 緑地・ゴルフ場向け農薬出荷実績 2024農薬年度2025年1月31日
-
北海道と熊本県内に無料RTKサービスの提供開始 HOSAC2025年1月31日