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APECでのTPP参加表明せず 藤村官房長官

 8月30日に開いた「TPP交渉参加表明を阻止する超党派議員集会」に参加した議員らは同日午後に藤村修官房長官と面会、9月8日からロシアで開かれるAPECや9月11日からの国連総会の場で野田首相がTPP交渉参加を表明することに断固反対すると申し入れた。

 山田正彦元農相や自民党の森山裕衆議院議員(TPP参加の即時撤回を求める会会長)らが官房長官との面会後に記者会見した。
 山田氏らによると藤村官房長官は▽米国との事前協議がまだ詰まっていないこと、▽民主党の経済連携PTも論議中であることなどを理由に挙げ、APEC首脳会議が迫っていることから「時間的にも難しい」として、APECでの参加表明は「ありません」と話したという。
 また、TPP交渉参加について政府は情報提供して国民的議論を経たうえで判断するとしているが、山田氏らは情報提供されていないことに大きな不信があると訴えたところ、藤村官房長官は情報公開について「私から口を酸っぱくして強く指示します」と答えたという。
 そのほか、野田首相は経団連会長とは面会するが、全中会長や医師会会長などの面会要求にはこれまで首相ではなく官房長官が応じてきたことを指摘すると、藤村官房長官はスケジュールの問題ではないかと釈明しつつも「たしかにそれはおかしい」と話したという。 自民党の森山裕議員は会見で「TPP問題は農業問題だけではなくもっと他の分野が大変だと最近は理解され危機感が共有されつつあるのではないか。与野党一体となって(断固阻止に)取り組んでいきたい」などと述べた。
 なお、TPP参加反対の超党派議員の賛同者は合計で272名になったという。


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