大豆では、吸実性カメムシ類が北関東で「多い」、東海、四国で「やや多い」と予想している。今年の夏は全国的に斑点米カメムシの発生が少なかったが、一部で残っており注意が必要だとしている。そのほか、ハスモンヨトウが中国で、べと病が四国と南九州で、ともに「やや多い」予想。
野菜・花き類では、関東でタバコガが多い予想。また、アザミウマ類の発生が多い予想で、ネギとキクは東海で、キュウリとナスは北関東と北陸で、ともに多い。そのほか、キュウリのうどんこ病が南関東と北陸、べと病が南関東で多い。キクの黒斑病・褐斑病が東海で、ハダニ類が北関東で多い。
果樹では、東・北日本で10月以降も気温が例年より高いと予測されているため、引き続き果樹カメムシ類の発生に注意が必要だとしている。そのほか、ナシの黒星病が南東北、東海、南九州で多いと予想。
茶ではチャノコカクモンハマキが近畿で多い。
夏の気温が高い年はタバコガやヨトウ類などの生き残りが多いため注意が必要だが、「今年は降水量などそのほかの気象の影響もあり、全体的に秋冬農産物の病害虫発生は少ない」(農水省植物防疫班)予測だ。
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次の病害虫発生予察は11月8日に発表する予定。
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