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6次産業化促進のための環境整備を 新世紀JA研究会が第13回セミナー

 JA役職員の情報交換と相互研鑽を通して、JA運営の課題解決をめざす新世紀JA研究会(代表:鈴木昭雄(福島・JA東西しらかわ代表理事組合長))は、10月30、31日の両日、JAあしきた(熊本県)で第13回セミナーを開いた。

全国から150人の参加者が集まった 今セミナーのテーマは、「小さなJAの大きな挑戦〜6次産業化(農商工連携)と地域振興〜」。
 開催地のJAあしきたは、行政、県内外のJAや県連、マスコミ、食品加工業者、流通・小売業者など100社・団体とともに「JAあしきた農産物直販ネットワーク協議会」をつくり、加工品開発や直販体制の強化をすすめている。
鈴木昭雄・新世紀JA研究会代表 鈴木代表は「(JAあしきたは)大きな挑戦どころか、すでに大変大きな成果をあげている。生産現場では厳しい環境が続いているが、農業者やJAが加工、流通に直接かかわっていく6次産業化をどのようにすすめればよいかを学びたい」とセミナーの主旨を解説した。
 JAあしきたの高峰博美代表理事組合長は基調講演で、「異業種との提携によって、JAの中だけでは思い浮かばなかったような新しいアイディアが生まれる。また、他業種と仲良くなることでJAや生産現場の現状を知ってもらい、TPP反対などの主張を理解してくれるようになる」と、販売強化以外にも6次産業化をすすめるメリットがあることなどを紹介した。
 「日本の農業再生」をテーマに講演した東京青果の笹部正専務取締役は、「6次産業化はJAと各県の全農が推進すべきだ。特にJA全農は、それを進める責任があるという強い意志を持ってほしい」と提言した。
高峰博美・JAあしきた代表理事組合長 セミナー2日目には、農業者やJAが加工・流通に参入しやすくするために6次産業化や農商工連携の環境整備をすすめること、持続可能な農業経営を確立するための政策を立てること、などを盛り込んだ全8項目の大会アピールを満場一致で採択した。
 研究会代表団は、年内にこの大会宣言を基に、JAグループ全国連や行政に対して要請活動を行う予定。
 次回セミナーは来春、JA水戸(茨城)で開催される。詳しい開催日、テーマなどは未定。


(写真)
上:全国から150人の参加者が集まった
中:鈴木昭雄・新世紀JA研究会代表
下:高峰博美・JAあしきた代表理事組合長


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