農業総産出額は8兆2463億円で前年にくらべて1.5%増加した。野菜、果実は価格の低下で産出額は減少したものの、米価の上昇で米の産出額が増加したことが影響した。前年比でプラスとなったのは3年ぶり。
構成割合は畜産が2兆5509億円で30.9%を占める。23年は豚、鶏は価格上昇で産出額は増えたが、肉用牛と乳用牛で生産量が減ったことから、畜産計の産出額は前年比0.1%減となった。
野菜は2兆1343億円で25.9%を占める。ただ、価格の低下で産出額は前年比5.1%の減少となった。
米は1兆8497億円で22.4%を占める。産出額は19.2%増加した。 一方、生産農業所得は2兆7800億円で前年にくらべ2.1%減少した。昨年は前年比9.4%増と7年ぶりに増加に転じた。
生産農業所得は農業総産出額から物的経費を差し引き、経常補助金を加算したもの。補助金には戸別所得補償制度、中山間地域直接支払交付金、収入減少影響緩和対策などが含まれる。
農水省によると生産農業所得が減少したのは、光熱動力代や飼料代などが高騰しているため物的経費が上昇したことが影響したという。
(関連記事)
・10年後の地域農業と暮らしをどう描くか? 地域営農ビジョン実践交流研究会より (2012.08.16)
・「どうすれば農業はもうかる産業になるか?」 農協愛友会が総会・講演会 (2012.04.25)
・生産農業所得が増加 農水省統計 (2012.04.24)
・所得補償制度にはトゲがある (2012.03.05)