野菜でシロイチモジヨトウに注意 「平成30年度病害虫発生予報第9号」2018年11月15日
農林水産省は11月14日、「平成30年度病害虫発生予報第9号」を発表した。
それによると、向こう1か月の主な作物の発生予察情報(発生予報)は次の通り。
【イチゴ】
アブラムシ類の発生が、東海および北九州の一部で多くなると予想されている。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施すること。
また同虫は、薬剤抵抗性を獲得しやすいので、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けるため、都道府県の発表する発生予察情報などを参考に薬剤を選定し、散布時期を検討すること。農薬散布だけでなく、天敵による生物的防除など各種防除手段を組み合わせた防除の実施も検討すること。
【キュウリ】
アザミウマ類の発生が、南関東および北九州の一部の地域で多くなると予想されている。同虫は、作物を加害し、多くの病原ウイルス病を媒介することが知られている。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施すること。
また、べと病の発生が、南関東および四国の一部の地域で多くなると予想されている。同病は葉のみに発生し多湿条件で発生が助長し、多発すると葉が枯れ上がることにより減収につながる。施設栽培では、換気をするなど、湿度管理を行い、都道府県の発表する発生予察情報等などを参考に適期防除を実施すること。
【野菜・花き】
シロイチモジヨトウの発生が近畿、四国および北九州の一部の地域で多くなると予想されている。幼虫の成育が進むと薬剤の効果が低下する場合があるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生予察情報などを参考に適期に防除を実施すること。
【果樹共通】
翌春の病害虫防除を効率的かつ効果的に実施するため、病害虫の越冬量を低下させ、発生を抑制することが重要となる。病害対策として、被害落葉や、り病部を除去し、園外に持ち出すか土壌中にすきこむなど、適切に処理すること。また、ハダニ類およびカイガラムシ類の発生が多かった園地では、粗皮削りやマシン油散布による防除を実施すること。
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