新商品 トラクタ「レスパ」など19品目29型式を発表 井関農機2016年6月20日
井関農機(株)は6月15日、茨城県つくばみらい市の「夢ある農業総合研究所」において、小型トラクタ「RESPA(レスパ)」など、平成28年度下期新商品19品目29型式を発表した。
新商品発表会の冒頭、木下榮一郎社長は「農政新時代を『強み』で切り拓く、をコンセプトに当社の技術の粋を集めた2つの商品を紹介する」と前置きし、「小型トラクタRTS」と「乗用管理機JKB23キャビン仕様」の概要を次のように説明した。
「日本農業は今、生産性向上に向け農地集積を進め、大規模化に向かっている。一方で稲作中心の体系から、畑作や野菜作などへの作付転換も進んでいる」。そうした中でも「小型トラクタ市場は、台数的に最大のボリュームゾーンがある。また軽量コンパクトな機体を活かし、畑作など多様な管理作業に応えられることから、今後ますますの需要が見込まれている」と説明した。
同社は好評の小型トラクタTHシリーズを、15年ぶりにフルモデルチェンジし、小型トラクタ「RESPA(レスパ)」RTSシリーズを発売する。
特許についても「分野別特許公開件数14年連続第1位」に代表される高い技術力が在り、当社の「強み」の一つと考えている。今回のトラクタも、小型クラスでは業界初となる技術を採用。具体的には作業機が上がるとPTO(作業用伝達軸)回転が止まる「アップストップPTO」を装備し、農家の安全作業に貢献していく」とし、日本農業の細かいニーズに柔軟に対応できるトラクタであることを強調した。
また乗用管理機については、「ヰセキの乗用管理機は、防除、種まき、うね立て、肥料散布、運搬など様々な作業ができることから、各地で導入されてきた」と自社機の優位性を述べた。続けて、「乗用管機JKB23」キャビン仕様について「管理作業の更なる快適性、また農薬散布時にクリーンな環境で安全作業ができる、キャビン付タイプを新発売すると語った。
「管理作業も乗る時代へ」をキャッチフレーズに、業界に先駆けて畑作用乗用管理機を発売してきた。その先進の開発姿勢と集約された高い技術力が、「乗用管理機JKB23」キャビン仕様を生み出した。
新商品発表会に先立ち、同社は6月3日、東京本社において、木下社長の共同記者会見を開催した。
木下社長は開発部門を中心に歩んできた技術のエキスパートでもある。
社長就任の抱負について、「需要家に喜ばれる商品を」という社是の実行を掲げ、「農機専業メーカーとしての井関の強みを活かして存在感のある企業」になるため、組織をあげて実践していく、と語った。
同社の強みは、分野別特許公開件数14年連続第1位という高い技術力であろう。趣味は山歩きと天体観測だという。科学的な思考回路を持ったロマンチストでもあるようだ。
木下氏は熊本県人でもあり、先の熊本大震災では辛い思いをした。「熊本の震災は同県出身者として胸が痛い。皆が普通の生活が出来ることが一番大事なこと。熊本県は農業県であり、傷んだ農地がきちんと復旧出来なければ、復興とはいえない」と語ったことが印象に残った。
(写真)新商品を説明する木下社長、社長就任インタビューの席上で
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