メキシコの花卉遺伝資源を保護 サカタのタネ2018年1月16日
サカタのタネは、国際協力機構(JICA)の「途上国の課題解決型ビジネス調査」において「産官学による利益配分システム構築と産業振興を連動させた花卉遺伝資源ビジネス調査」を提案し、採択された。
メキシコは、多様な花卉遺伝資源を有するものの、十分に商業利用がされておらず、遺伝資源から生じる利益が地域社会に還元されていない。そのため、その価値が認識されず、生物多様性の保護にも課題がある。
同社は高付加価値の花卉の新品種を開発し、そこから生じる利益を地域社会に還元する契約モデルを構築することで、遺伝資源へのアクセスとその利用から得られた利益を公正かつ公平に配分することを目指す。同時に、遺伝資源の価値が認識されることによる資源保全への理解促進も期待される。
同社はこれまでに、生物多様性条約に基づいた遺伝資源を利用していくことで、インドネシア政府と正式に合意しており、同国の遺伝資源を用いて開発された「サンパチェンス」シリーズの売上金の一部は、同国に還元されている。
またアルゼンチン共和国では、同国国立農牧技術院と同社の共同で、植物遺伝資源探査事業に基づき、探査された遺伝資源からメカルドニア「イエロークロサイト」を開発、2011年より売上金の一部は同国に還元され、生物資源保護などに役立てられている。
(写真)花卉遺伝資源が豊富なメキシコの風景
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