30年度農林予算 前年度比50億減の2兆3021億円確保2017年12月22日
政府は12月22日の閣議で29年度補正予算案と30年度予算案を閣議決定した。農林水産関係は補正予算4680億円、30年度当初予算2兆3021億円を確保した。
◆国産チーズ強化へ
補正予算は総額4680億円。このうちTPP11や日欧EPAの発効をふまえた「TPP等関連政策大綱」の実現予算は3170億円とした。
地域の営農戦略として定めた「産地パワーアップ計画」に基づき、高性能機械・施設の導入や集出荷施設の再編、改植による高収益作物の転換などを支援する産地パワーアップ事業に447億円を確保する。水田の畑地化、畑地・樹園地へのかんがい施設整備などの公共事業に457億円を確保する。
畜産クラスター計画を策定した地域に対する収益性向上に必要な機械導入や、必要な家畜導入などを支援する畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業として575億円を確保する。
このほか日欧EPA発効で影響が懸念される国産チーズの競争力強化に向けて150億円を確保する。酪農家によるチーズ向け原料乳の高品質化、コスト低減、チーズ工房などによる生産性向上と技術研修などを支援する。
担い手経営発展支援金融対策事業として、スーパーL資金の金利負担(貸付当初5年間)を軽減するため追加融資枠として1000億円を確保する。
また、輸出拠点の整備に100億円、輸出に取り組む事業者への支援に36億円など確保する。
AIやドローン等の最先端技術を活用した技術革新を推進するための予算として10億円も確保する。
◆水田フル活用 154億増
30年度予算は総額2兆3021億円を確保する。29年度予算より50億円減。
農地中間管理機構による担い手への農地集積・集約化の加速化のための予算は、農地の出し手に支払われる農地集積協力金を10aあたり5万円から2.5万円に見直すなどの措置で前年度より43億円減の112億円とした。
農地中間管理機構が借り入れている農地について農業者からの申請がなくても都道府県が農業者に負担を求めずに基盤整備事業を実施するための、農地の大区画化促進には農業農村整備事業予算から1110億円を措置する。補正予算では350億円を確保する。
30年産からの米政策の見直しに向けた予算では、飼料用米、麦、大豆などの戦略作物の本作化と産地交付金による地域の特徴ある産品づくりを進めるための水田活用の直接支払交付金で154億円増となる。3304億円を確保する。また補正予算で50億円を確保する。
農業再生協議会が行う水田フル活用ビジョンの作成・周知や経営所得安定対策の運営に必要な経費を支援するため84億円(前年度比+1億円)を確保する。
経営所得安定対策予算では、畑作物の直接支払交付金2065億円、収入減少影響緩和対策交付金746億円、畜産酪農経営安定対策1864億円、野菜価格安定対策事業166億円をそれぞれ所要額とした。
米直接支払い交付金は30年度から廃止される。29年度予算の額は約740億円だった。廃止後の財源の振り向けについて、農水省は水田活用の直接支払交付金で154億円増額、農業農村整備事業が328億円増額の4348億円(農業農村整備事業3111億円、農山漁村地域整備交付金のうち農業農村整備分639億円、農地耕作条件改善事業298億円、農業水路等長寿命化・防災減災事業200億円)、さらに収入保険制度の実施のための国庫負担分として新たに260億円を確保するとしていることから、これら3つの予算の増額(新規分)を合わせると742億円となると説明している。
そのほか農業競争力強化プログラムの着実な実施に向け、国内外における農業資材の価格、農畜産物の流通実態などの調査費用として1億円、食品流通合理化促進事業としてパレット導入など物流効率化支援に3億円、ICT、ロボット、AI技術を活用した食品産業イノベーション推進事業に1億円を確保する。
また、GAP拡大の推進予算として新規に6億円を確保する。
(関連記事)
・【農協研究会・報告(2)】水田フル活用の法制化を 加藤好一・生活クラブ生協連合会会長(17.12.16)
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