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―― トップを飾った写真
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2005.10.18 「21世紀は、安全と安心の世紀です。安全は科学技術に裏付けられた客観的なもので、安心は自ら理解し納得していくもの。安全を安心に変えていってほしい」と、10月16日、仙台市で行われた『ちゃんと知らなきゃ!! 農薬ゼミ』で消費者300名と対話した。1942(昭和17)年5月29日、東京都足立区生まれ。4人兄弟の次男で、弟にビートたけし(北野武)さんがいる。大学での教鞭とタレント業など「二足の草鞋です」とご本人。「タレント業は、弟のお陰です」と言うが、そこには衒いや卑屈さが微塵も見られない。東京都立大学大学院工学研究科卒。専門は、環境化学。多数の氏の著作は日々の生活者、科学者として過去、現在、未来を覗いたものだが、テーマは「水」ではないかと思える。戦中派の「水を大切にする」声に、我々は今まで以上に耳を傾けなくてはならない。 |
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2005.10.14 |
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2005.10.6 |
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2005.9.29 「ヨーロッパに行ったら、まずお墓を見ることです。そこには園芸が凝縮されており、民族の感性を強く感じます」と語る。2005年度オール・アメリカ・セレクションズ(AAS)『メダリオン・オブ・オナー』を受賞した。同賞は、世界の園芸業界においてもっとも名誉ある賞に位置づけられ、野球の世界に例えれば殿堂入りに匹敵する非常に価値あるものだ。1966年に入社し、品種の育種研究開発に積極的に取組み、世界で初めて花色が覆輪になるペチュニアのF1品種『ブルーピコティ』を作出。これらのペチュニアの品種が続々と開発された結果、現在、北米におけるNo.1ブランドであるプルーブンウィナーズにおいて売上高が最大の花壇用品種の一つである『スーパーチュニア』へと発展している画期的な品種につながっている。世界のガーデニングには、「アングロサクソン、ゲルマン、ラテンとそれぞれの民族の感性が園芸に反映されている」という。 |
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2005.9.27 全農会長の諮問機関である「全農改革委員会」では、現在の全農が抱える問題点からこれからの全農のあるべき姿まで、多くのことが議論され、最終的に「答申」としてまとめられた。同じ協同組合の代表としてこの改革委員会の委員として参画した河野栄次生活クラブ連合会長は、全農の改革を成功させるためには、協同組合の原則や価値を踏まえて組織運営・事業展開することと、旧来の制度依存ではなく、国民の食料を担っていることに自信をもち、自ら制度をつくり販売事業戦略を構築することが重要だと語った(詳細は、特集:生産者と消費者の架け橋築く新生全農の役割) |
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2005.9.22 JAから離れていたあるいは離れつつある農家・組合員へ“出向く”活動をすることで、もう一度JAへの信頼回復と満足度を向上させる「営農経済渉外活動」を担うACSH設立以来のメンバー。初めの半年は「暗闇を手探りで歩いているようだった」という。趣味や興味があることを探り出し話をしてもらえるようになるなかで、しだいに信頼関係が生まれてくるという。推進金額目標はないが、信頼関係が生まれれば「結果は後からついてくる」。今年からは軽微な営農指導も行い「簡単なことはACSHが庭先で解決できる」ようにするという。総合的なコンサル活動だともいえる。だから、さまざまな知識をえるために「勉強、勉強です」とも。(詳細は、特集 営農経済渉外活動 農家によろこばれる「ふれあい活動」をめざして) |
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2005.9.16 「除草剤の使用にあたっては使用基準の遵守が義務づけられ、使用者には適正な使用が要求されている。公的な除草剤試験は新除草剤の使用方法の検討にとどまることなく、その使用基準を作成する目的もあり、極めて厳正な取組みが要求される」という。 |
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2005.9.13 新潟県のJAしろねの生産者組織のひとつ、稲作部会の部会長を務める。部会結成のきっかけは10年前の食糧法制定で売る自由が喧伝されJAへの結集力が落ちたことだった。 |
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2005.9.9 「食べる側、消費する側が自覚しなければならないのは、“安全・安心”と並んで、食べ物が多国籍企業に支配されて良いのかということです」。生活クラブ生協は、国産鶏種「はりま」に非遺伝子組み換え飼料を与え、無農薬飼育したものを、組合員に供給している。自分たちが食べるものは、第三者に保障してもらうのではなく、生産者も含め自分たちで安全・安心であることを調べ確認することを事業の基本としている。 |
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2005.9.1 |
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2005.8.22 |
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2005.8.17 |
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2005.8.10 |
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2005.8.8 |
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2005.8.4 先の総代会で「新生全農を創る改革実行策」が特別に報告され、消費者・国民の信頼回復を図り、新しい全農として生まれ変わることを誓った。「農業はすべての産業の基盤です。食料の供給を行う、大切な使命を担っている。全農はその中心に位置しており、誇りを持って仕事に取り組もう」。会長就任の記者会見での第一声だ。「消費者のみなさんに安全・安心な農産物を届けることは、900万組合員の願いでもあります。新生全農に向けた改革を、役職員一同不退転の決意で実行します」。種市前会長のもと、副会長として会長をサポートし改革実行策の策定などに取り組んできた。農民らしい実直な語り口で改革の決意を語ったが、そこには必ず改革を成しとげるという強い意思がこめられていた。 |
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2005.8.2 7月28日、新しいJA共済連の顔である経営管理委員会会長に就任。就任後初めての記者会見で「JA共済は相互扶助の精神を原点として、組合員の豊かな生活づくりや豊かで安心して暮らしてゆける地域社会づくりに取り組んできた。その社会的な役割は一段と強まっている。共済事業は安心安全を求める時代のニーズにあった事業であり、必要な保障を組合員・利用者に提供し、JA共済事業をさらに発展させることが最大の使命だと考えている」「私たちの組織は、人と人のつながりが基本だと思う。信頼できる関係はあくまでも守らなければならない。いま、食に関する安全・安心がいわれているが、共済事業についても同じことが言えると思う。全職員に対して、事故に対応する迅速さや、コンプライアンスを十分に徹底していきたい」と語った。 |
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2005.7.28 三井東圧農薬は、三中化学および三東化学工業と統合し、7月1日付で新しく『三井化学クロップライフ(株)』としてスタートを切った。「業界全体では厳しい状況が続いている。原体は親会社に、それ以外の製剤・販売などに特化して事業を進めて行く。無駄を省いて、効率化をめざすということです」。外資の攻勢もあり、生き残りをかけた模索が続く。国の安全保障として農業を考えたとき、現状に憂いを禁じ得ないと言い、行政が政策として農業を守らなければならないと語る。農業や農民が元気の出るような政治は、国民みんなを元気にするとも語る。スクリーンからその国の文化や雰囲気を味わえるのが好きで、若い頃外国映画を良く見た。柔軟な発想で、新会社の舵取りを期待したい。 |
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田沢繁 JA鶴岡営農部長 「15年度から3ヵ年の予定で、JA鶴岡第7次地域農業振興運動計画を実施しています。ビジョン以前から、地域農業の振興計画を策定し実施してきた。農産物を作って、はじめて収入が確保される。生産現場、営業ともに“汗”をかかなければならないと思っています」。第1回地域水田農業ビジョン大賞全国農業協同組合中央会会長賞を受賞したJA鶴岡の売れる米づくりへの取り組みでは、16年産米は販売努力の結果80%が産地指定となっている。「今後は行政からの援助があてにできない時代が来ると考えている。そのためには、特色ある産地として存在を示す必要があるでしょう」。 |
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大村保 JAいわて花巻営農推進部農業改革推進室課長 第1回地域水田農業ビジョン大賞で、花巻地方水田農業推進協議会が農林水産大臣賞を受賞した。事務局を努めるJAいわて花巻営農推進部農業改革推進室大村保課長が、表彰式後に事例発表を行った。 |
種市一正 JA全農経営管理委員会会長 「今日、やっとひと山超えた感じです。不退転の決意で改革を実行し、消費者、国民の信頼を取り戻し、安全・安心な農産物を届けることが全農の使命です」。記者会見の冒頭、種市会長はこう挨拶した。改革実行策では、情報提供、コンプライアンス、生産者・会員JAの満足度向上などを徹底して行うことで、全農は生まれ変われるとの決意を示した。 |
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小舘長純 二子中央営農組合長 岩手県の「JAきたかみ」には、約4000戸の米生産農家がある。各地域で生産者グループが、米を中心に野菜などを意欲的に生産している。その一つ、二子地区の二子中央営農組合は、米に加え転作作物としてさと芋、野菜、大豆を生産しており、さと芋は「二子さと芋」の名で、地元では高い評価を得ている。「米と転作作物で、なんとか生活できる所得を確保したいと考えていました。転作奨励金も含め、収入は増えた。しかし、本業の米の価格が低いので、まだまだ油断はできません」と、小舘長純組合長は語る。同組合は45名の組合員で委託分を含め70ヘクタールの米の作付けを行っている。組合員のほ場を米、さと芋、野菜、大豆に分け、1年ごとのローテーションで作付け地を変えている。「作業配分や収入配分などはみんなで話し合い、みんなが納得して決めています」。減反目標をクリアする方法としてローテーションを考えた。地元では注目を集めている。 |
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関口洋一 (社)農林水産航空協会会長 「ゴルフ場など緑地への無人ヘリによる農薬散布は、グリーンなどに立ち入らずに遠隔操作できることや、樹上から散布できることなどの利点もあることから、今後、肥料や融雪剤の散布など利用分野は拡大することが見込まれます」と6月24日、静岡市で開催された緑の安全推進・啓発講演会で語った。科学技術庁、ブラジル大使館書記官、植物防疫課長、大臣官房審議官(農蚕園芸局担当)などを歴任し、この5月から会長に就任した。残留農薬のポジティブリスト制導入ではドリフト(飛散)の問題が焦点となっているが、「無人ヘリ散布の目標は全自動化です。上空からほ場条件を把握し、これらのデータとともに散布範囲、散布量、風向きなどをコンピューターに記憶させ制御します。均一・適量散布を実現し、ドリフトを防止することが現在の夢です」という。 |
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上野博史 農林中央金庫理事長 農林中央金庫は、創立80周年を記念した社会貢献事業『公益信託農林中金80周年森林再生基金』を創設する。 |
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花田直毅 JAむなかた(福岡県)営農生活部園芸課係長 JAに入会して20年余、イチゴの営農指導一筋できた。平成3〜7年ころの「とよのか」全盛期がピークだったと振り返る。現在は産地ごとに独自の品種を栽培し産地間競争が強まっていることや販売価格の低迷、生産者の高齢化などの課題がある。また、イチゴの害虫であるハダニ類の防除は高齢化した生産者の負担となっている。そのため、天敵を核としたIPM(総合的病害虫管理)を導入し、イチゴ生産者全員で取り組んでいる。農薬散布回数が減り、生産者の労力軽減・省力化が図られ「トータルではコストダウンになる」。余裕ができた時間を品質管理に使うことで収益が上がれば、「俺もやってみよう」と後継者が思うようになればいいと考えている(詳細はシリーズ「明日の日本農業をつくるIPM」第5回) |
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大林茂松 JAグリーン近江営農事業部長 本紙では「シリーズ・JA米事業改革の現場から」をスタートさせる。第1回は滋賀県のJAグリーン近江。大林営農事業部長に取材した。JAグリーン近江は管内を3つの地帯に分け、「地域の特徴ある米づくり」「トレーサビリティ」「環境」をキーワードに、それぞれの地帯で特色ある米づくりを進めている。「生産と消費の現場が離れ過ぎているのが問題。もっと近づけるための工夫や努力が必要だ。食については生産者だけではなく、みんなが同じテーブルに付いて話ができる問題だと思います」と語り、米と一緒に生産者の思いも届けられるような販売を考えたいと強調する。 |
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御手洗 辰夫 JA全農のお店・吉祥寺店長 全農大阪青果センターで約10年、青果物営業を担当。300くらいのアイテムを扱ってきた。しかし、産地や生産者の気持ちを込めて商品提案するが、それは小売りの現場には届かず流通段階で消えていってしまう。「なんとか産地や生産者の思いを消費者に伝えたい」と考え、全農会内での同店店長公募に応募したという。同店の中心は野菜など青果物だが、農産加工品などを加えた総合的な県産フェアなどイベントや、センター時代に蓄積した商品知識を活かして食材にこだわりをもつレストランへの食材提案など、さまざまな展開をしている(詳細は「着実に消費者の支持広がる全農のお店吉祥寺」) | |
田付貞洋 東京大学 応用昆虫学研究室教授 「外国からの侵入害虫アルゼンチンアリは現在、広島周辺で局地的に発見されているが、今後被害が拡がる恐れがある。関係者は、合成道しるべフェロモンをも利用した防除法を模索中であり、従来の薬剤にしてもフェロモンにしても、今後の望ましい方向性はこれらをうまく組み込んだIPMシステムの構築だと思われる」という。6月4日、(社)日本技術士会農業部会の講演会において『アルゼンチンアリから見る外来生物の脅威』の演題で講演した。今月から、いわゆる「外来有害生物法」も施行され、時宜を得た講演となった。2004年度から、技術士農業部門に新しい専門科目「植物保護」が誕生したが、同氏はこの新設を温かく見守り、かつ積極的にエールを送ってきた。今春より日本応用動物昆虫学会会長もつとめるが、合格者の第1号はこの応動昆会員の市橋秀幸氏である。1945(昭和20)年11月、京都府生まれ。59歳。フルマラソンに挑戦し、3時間30分を切ることが目標だという。 |
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藤木眞也 JA全青協会長 5月26日に開催されたJA全青協の通常総会で、前三上一正会長の後を受け新たに会長に選任された。「現場に根ざした全青協をめざす。担い手となるべき我々の仲間が減っているので、仲間づくりを進め、より多くの盟友を獲得し農業・農村を活性化したいと考えています」。そのためにも、まず今後検討される経営安定対策への提言に取り組みたいとしている。生産現場に軸足を置き、地方からの議論を活発にすることが重要だという。またJA経営にも参画する意気込みが必要だと強調する。「JA改革が叫ばれていますが、協同の力で困難を乗り越えるのが協同組合。農協の原点とはなにかをもう一度考えて、全国の盟友と力を合わせて頑張りたいと思います」。 |
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猪飼 隆 農薬工業会 新会長(日産化学工業(株)常務) 「農薬業界をめぐる環境には、国内外ともに大変厳しいものがありますが、皆様方の変わらぬご支援とご協力をいただきながら、業界発展のために尽力していきたい」と語る。5月19日、日本橋倶楽部会館で開かれた農薬工業会『第74回通常総会』で第19代会長に就任した。同会の重点活動方針は、農薬安全広報活動の強化、農薬安全性データの集積と情報開示の促進、コンプライアンス体制の整備とその徹底などに集約されるが、「会員それぞれが農薬の農業生産における役割を十分認識し、農業の発展に資する重要な資材として、自信を持って今後とも提供していけるよう努力していく」と、今後の抱負を語った。昭和19年10月17日、愛知県生まれ。東京大学農学部農芸化学科卒(記事参照)。 |
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ロドニー・レオナルドさん 米国消費者運動家 米国農務省の消費者問題局次長などを務め現在、消費者運動に取り組んでいるロドニー・レオナルド氏が来日、5月21日の「BSE問題緊急フォーラム」(全国食健連主催)で講演。 |
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深沢尚樹 アーボリスト・樹木医 「現在、都市の緑化はその量としては進んでいますが、管理の仕方は樹木にとって負担が大きすぎるのではないでしょうか。電線を気にして大きく切りすぎたり、道路の拡張工事により太い根を切ってしまったり。樹木がものとして扱われることが、もっとも気がかりです」という。5月14日、芝浦工業大学のシンポジウム『都市における里山環境の保全再生と市民・企業・行政の役割』のなかで、アーボリスト(樹芸士)・樹木医として屋外ロープワークを実演した。東京農大育種学研究室では、花とともに香りにもバリエーションがあるペラルゴニュームに魅せられた。在学中から樹木医としての指導を受けたことでアーボリストへの道が拓かれたが、今日を決定づけたのは3年間のイギリス留学だった。樹木の隣人に広がる「樹木は好きだけれども・・・(付き合いが大変だから)切ってしまえ」症候群に挑んでいく。 |
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新井 昌一 JA共済連経営管理委員会会長 16年度の長期共済新契約実績が7年連続して目標達成したことについて「農産物価格が低迷する大変な状況のなかで推進してくれたLAや組合員の皆さんには、本当に感謝します。これは加入者として将来に向かって、これからも期待を裏切らないで欲しいという要望の表れだと思います。加入者の共済事業への理解と努力をされた人たちに頭が下がりますし、敬意を表したいと思います」と語った。また、今後の普及推進のあり方について「より近く組合員と接触しないといけない。われわれが、ネクタイを締めている時間が長くなればなるほど農家はJAから離れる」と、日常活動の重要性を強調した。(詳しくは「特集 ニューパートナー獲得で確かな事業基盤を確立――17年度JA共済事業のめざすもの」で) |
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河合 利光 (財)農業倉庫受寄物 損害補償基金理事長 昨年は過去最高の10個の台風が上陸。兵庫県豊岡市、京都府舞鶴市を襲った台風23号は、住宅などの損壊だけでなく、出来秋の米を満載した農業倉庫にも多大な損害を与えた。この他、台風や集中豪雨によって16件の農業倉庫の水害被害が起こり、補償額は水害事故補償制度設立(昭和48年)以来最高の約7億円に達した。多大な損害を受けたある地域では「JAは水害でつぶれるのでは」という噂が流れたが「JAが農倉基金の水害補償制度で全額補償されることを説明、組合員が安心した。もしものときの備えとして当基金の存在価値が見直された」という。近年、農業倉庫の水害事故は、異常気象などの影響によって世界中で多発し、増加傾向にある。補償制度がなければ、水害事故が起きた場合、農家経営、JA経営に重大な事態をもたらすので「当基金の補償制度をもっとPRし、JAグループの米集荷率向上に役立てて」欲しいとも(記事参照)。 |
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久保 暁弘 JAながさき県央東部地区センター営農指導員 収穫量と早出しイチゴの産地で営農指導員として活躍。イチゴの最大の害虫であるハダニの防除と生産者の労力の軽減・省力化そして環境に優しい農業をめざして、ハダニの天敵であるチリカブリダニと化学農薬を適切に組み合わせたIPM(総合的病害虫管理)を導入し、県内産地でハダニが多発したときにも、ハダニ発生を抑制し成果をあげる。特別なイチゴをつくる必要はなく「みんなが力を合わせて、売れるものを安定的に供給できる力を持つようにする」ことが、農協の役割だと語る。(詳細は「シリーズ 明日の日本農業をつくるIPM」第3回) |
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池上隆之 (株)サカタのタネ 取締役 掛川総合研究センター場長 「生産者には作りやすくて収量が向上し、省労力で安心・安全をアピールできるような品種の提供、消費者には安心・安全とともに美味しくて使いやすく、さらにビタミン、食物繊維および抗酸化作用成分など体に良い成分の多い品種の育成が大事だ」という。育種は、神奈川県藤沢市の長後農場においてキャベツから入っていったが、氏を世に広めたのは何といってもトマト品種の『TVR−2』。1985年、つくば万博に出展された水耕栽培による「1株に何個のトマトがなるでしょう?」のあのトマトだった。その後は、日本のミニトマトの標準的品種である『ミニキャロル』などを手掛けている。品種育成の将来を「独創性がありその時代に生産者、消費者に受けいれられるような要素をもった品種の提案と、それが定着していくよう推進していくことが重要だ」という。 (記事参照) |
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阿部長壽 JAみやぎ登米代表理事組合長 4月5日農業協同組合研究会設立記念シンポジウムのパネラーとして報告。 阿部組合長は基本計画の基本的な視点は食料自給率の向上にあるとして、そのために国境措置のあり方や農地、担い手の確保策を議論すべきだったが、自給率議論を後回しにし農政改革を先行して検討したことに対して「順序が逆では。しっかりした国境措置がなければ自給率は上げられない」と強調した。また、「農協運動論の再構築が最大の課題だ。JAグループは組織改革に明け暮れ運動論が風化している。運動なくして経済事業改革の成功はない。農家のための運動という原点を確認すべき」と強調した。 (記事参照) |
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八木宏典 食料・農業・農村政策審議会会長 農業協同組合研究会設立記念シンポジウムで八木宏典審議会会長は、新基本計画の検討経過とそのめざすものを報告。食の多様化や農業構造改革の遅れ、国際化の進展など前回の計画策定時との情勢変化をふまえて議論されたと指摘した。また、食料自給率目標の達成に向けては、担い手、農地制度や経営安定対策、資源保全政策などの施策を「ひとつのパッケージとして機能させる」ことをめざしていると説明。自給率向上は、「政府、生産者、消費者それぞれが取り組むべき役割がある国民課題だと位置付けている」。生産現場には地域の創意工夫の中で、たくさんの担い手をつくっていくことが求められるなどと強調した。 (記事参照) |
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小林昭生 デュポン(株)社長 西部開拓時代、米国デュポン社の事業は火薬中心だったが、20世紀には合成樹脂、合成繊維、化成品、農産物保護、エレクトロニクス、エネルギー資源などの分野へと多角化した。それら製品の製造・輸出入、販売、研究・開発を日本で担うデュポン(株)の業績が好調だ。小林社長は住友化学の専務、副社長、顧問を経て2003年に現職に就任した。住友化学時代には欧州首席駐在員や海外農薬事業部長なども務めた。日本農業については「若い人に魅力ある農業」を主張。そのためには「経営面積規模をある程度は拡大し、効率化して生産費を下げ、もうかる農業にしなければ」と語る。「しかし規模を拡大しても、もうかるとは限らない。やはり生産費を下げながら、高級品を作ること」などと“攻めの農業”を提言した。(記事参照) |
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吉野孝亮 JAいわて南営農部農産課長 売れる米づくりをめざして「安全・安心な岩手南米づくり」を推進。米の作付面積の95%を占める「ひとめぼれ」の95%が特別栽培米と表示はできないが肥料は慣行栽培と同じだが農薬は特栽米と同じ基準で栽培する減農薬栽培米を生産している。農薬の成分数を8成分(県の慣行栽培は16成分)にするために、農薬を使用する各ステージを見直すなかで、種子消毒についてトリコデマル菌を活用した微生物農薬「エコホープ」(クミアイ化学)に出会う。新しい剤なので試験場の知見もなく、県の防除暦にも採用されていないので、自宅のハウスなどでさまざまな試験を行ない、問題ないことを確認して使用を決定。無消毒種子を使用した農薬成分8成分の防除体系を確立した。(詳細は「シリーズ 明日の日本農業をつくるIPM」第2回で) |
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齋藤善七 JA岩沼市経営管理委員会会長 「戦後、外地から引き上げてきて実家の農業を継ぎました。私が青年部の活動に夢中だった頃は、農村に多くの若者がいてみんな農業を行い、とても活気がありました」。齋藤組合長は宮城県の農協草創期の主なメンバーのひとりだ。食べることが大変な時代で、農業しか職業の選択肢がなく、親の後をついで入った道だが、振り返っても悔いはないという。 |
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鈴木恒雄さん 鈴木牧場(JA岩手ふるさと) 千葉県のサラリーマン家庭の出身だが、動物が好きだからと畜産の道に進み、小岩井農場に就職。鈴木牧場のくみ子さんと結婚して同牧場の後継者となる。胆沢町で酪農を経営する鈴木牧場は、県内有数の稲作地帯であるため、酪農として規模拡大や粗飼料自給率向上が難しい地域のなかで、ET技術や新しい技術をいち早く取り入れ、長年の夢だったフリーストールによる規模拡大を実現した地域のリーダー的生産者だ。平成14年に全農ETセンターが供給するET妊娠牛を一気に60頭、翌年にも30頭導入し規模拡大をする。和牛子牛は事故もほとんどなく平均価格を上回る高値で取引された。「牛乳とETが、経営を支える二本柱」と語る。(詳細は「特集:畜産の明日を広げるET技術」で) |
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梅津憲治 大塚化学ホールディングス(株)取締役専務執行役員 「農薬科学の発展に貢献できるような施策を実践していくとともに、農薬の安全性、有効性、潜在的な危険性などの啓蒙活動を通じて農薬学会の社会的使命を果たしていきたい」と語る。3月18日、明治大学リバティタワーで開催された『日本農薬学会第30回通常総会』で第16代会長に選出された。民間からは初。1946(昭和21)年10月24日、山形県米沢市生まれ。58歳。東北大学農学部では、いもち病菌の大家である玉利勤治郎教授に学び、カリフォルニア大学リバーサイド校昆虫学部ではT.R.フクト教授に学ぶ。特に、フクト教授との出会いは氏の将来を決定づけるものとなった。既存のカーバメート系殺虫剤は、活性が高いものの毒性が強いといった欠点があった。高い活性を残しながらも低毒性にもっていく代謝作用メカニズムの研究は、後になってベンフラカルブ(商品名「オンコル」)として結実する。趣味は、20坪の畑での家庭菜園。自社の養液土耕栽培システムを家庭菜園に取り込んだ第1号でもある。トマト、ピーマン、ナスからオレンジ、ミカンまで育てる。信条は、「人事を尽くして天命を待つ」ではなく「天命を信じて人事を尽くす」だという。ものごとを総合的に捉えることのできる人の1人だと思える。(別掲:日本農薬学会設立30周年) |
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小松俊英 JA土佐あき営農課係長 高知ナス・ピーマン・みょうがの全国でも有数な産地であるJA土佐あき(高知県)。そのなかでも天敵を活用したIPM(総合的病害虫管理)を確立し、先進的な役割を果たしている芸西営農センターで営農指導を行なっている。当初は5人で始まった受粉ハチや天敵を活用した栽培方法は、いまや600名(ナス)という規模に成長。IPMだからといって価格が高くなるわけではないが、市場に出せば真っ先に引き合いが来て売れていくという。多くの生産者が取り組むことでスケールメリットがうまれ、生産コストも低減した。IPMに取り組んだのは「施設の害虫を減らし、農家がいかに楽をして良いものをつくるか」だと語る。こうした取り組みを改良普及センターと協力してまとめた「天敵利用虎の巻 今日からあなたも天敵名人」は、生産者にとって非常に分かりやすいマニュアルだといえる(詳細は「シリーズ:明日の日本農業をつくるIPM」第1回で)
(記事参照) |
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松永光史氏 報農会奨学金100人目の受賞者 「近年のわが国の食料自給率の低下に対して危惧を感じています。今は多くの輸入農産物が入ってきていますが、永遠に保障されるというものではありません。国民の食料くらいは、国内で生産されなければ駄目だと思います」という。植物保護に関心をもち、かつ農業後継者として科学的知識や技術を深めるために、県立農業大学校などに在籍して優秀な研究を行った農家子弟に対して贈られる報農会奨学金の100人目の受賞者。調査研究課題は『エスレル処理による夏秋ギクの開花抑制』。エスレルとは、夏秋ギクの開花時期を遅らせる効果のある植物生長調整剤で、摘心時より数回散布で使用する。今回は、14種類の夏秋ギクで調査研究した。1985(昭和60)年1月28日、長崎県佐世保市生まれ。20歳。趣味は読書。実家は、キクを中心に花き栽培を営む。長崎県立農業大学校(養成部花き学科)に入ったのは、本格的に農業を学ぶためだった。「農業に誇りをもって取り組みたい」と夢を語る。3月17日に卒業式が行われ、キクづくりに挑む若者が巣立っていった。
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谷山 広明 JA土佐あき・芸西村園芸研究会長 高知県は全国有数の施設野菜産地で、高知園芸連は受粉ハチ、天敵、防虫ネットの使用、栽培履歴の提出などの条件をクリアしたものに「エコシステム栽培」の商標マークを付け市場出荷している。なかでも、JA土佐あきの芸西村地域は、天敵を核にIPM(総合的病害虫管理)を積極的に導入して成功している産地として注目されている。谷山さんはJA園芸品目を横断する園芸研究会の芸西村の会長として、施設でのナス、ピーマンを生産。天敵を導入した当初は、どの薬剤を使っていいのか分からなかったり失敗はあったが「失敗したほうが何をしなければいけないかが分かって勉強になった」という。農薬代も受粉ハチ代を含めて半分近くになったという。天敵を導入するときのポイントは「虫を見ると薬を使いたくなるが、天敵が効くまで時間がかかるので、そこをコラエル」ことだ。 |
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津幡通夫さん バケツ稲づくりコンテスト審査委員長 (全国小学校理科研究協議会会長・東京都中野区立神明小学校校長) 「応募作品のレベルは年々高くなっています。好奇心あふれる観察日記などをを読むと、とても嬉しくなります」。子どもたちの目のつけどころの良さや発想の豊かさに驚かされ、感心することが多い。毎年バケツ稲づくりセットを全国で50万個配り、小学生を中心に稲づくりに挑戦してもらっている。稲を育てることは手間のかかる仕事で、収穫できるまで育てることができた人はそんなに多くないと見る。子どもたちが稲づくりに取り組むことで、身近な食べもののことを思い、田んぼや農村、農業について考えるようになってくれればとても嬉しいと言う。世間ではいろいろ言われれている現代っ子だが、一生懸命稲を育てる子どもの姿を見て、子どもの可能性、教育の可能性をそこに見る教育者の目がある。(記事参照) |
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ファイターEU農業団体連合会事務局長 WTO農業交渉で強い影響力を持つEU農業団体連合会(COPA)のファイター事務局長が来日、2月17日に東京都内で講演した。(主催は(社)国際農林業協力・交流協会)。ファイター氏は、年末に香港でのWTO閣僚会議をひかえた今年は「農業と農業者の将来がかかった重要な一年になる」と指摘、現在の交渉状況は「非農産品分野で進展がないのに農業分野だけ譲歩を求められている。農業を犠牲にして交渉をまとめようとするのはおかしいと主張すべき。今こそ世界中の農業者が動くべきだ」などと農業者の連帯で交渉に影響力を発揮すべきだと強調した。(記事参照) |
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三富 不二夫 JA全農燃料部長 JA-SSの赤字解消はJA経済事業改革の重要な柱とされているが、JAエリア戦略や収支改善運動などによって黒字SSが50%の大台にのるなど一定の成果をあげてきている。しかし、業界自体が厳しい環境にあり競合も激化するなかでの赤字解消には時間が必要だといえる。収益を改善するためには「SSも小売業だから(魅力ある店舗をつくり)お客さんがたくさん来店し売上げが増えることが大前提」であり、それと「ローコストで合理的な店舗運営」の二つが揃わないと難しいと語る。そのためには、石油事業もガス事業も連合会は「卸から小売りへ」意識改革をして「小売りのノウハウを蓄積し、それを活かしてJAの事業をサポートしていく」ことで販売力を強化していくことだとも(詳細は近日掲載の「全農燃料事業のめざすもの」で)。 |
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小林昭生 デュポン(株) 代表取締役社長 「日本でデュポンの存在感と顧客の評価を高め、グローバルデュポンのなかで日本のデュポンの存在感と評価を高めていくことが使命」と2月10日、都内のホテルで開いた記者団との懇親会で「成長のための戦略と人材のための戦略」を2大骨子とした『ルネッサンス・プラン』を改めて明らかにした。近代の黎明期に産声をあげたデュポン。有に200年以上の歴史を刻み、科学の先駆者としての役割を果たしてきた。21世紀のデュポンは、「持続可能な成長」を目指しており、日本のデュポン(関連会社を含め20社で構成)もグローバルデュポンの一員としてその成長に貢献することが期待されている。『ルネッサンス・プラン』は、「従来の思考方法を変えて、革新的・創造的発想と努力の必要性」を説いている。1935年9月22日、愛知県名古屋市生まれ。69歳。東京大学法学部卒。1965年5月〜1966年9月のフルブライト給費留学生としてカリフォルニア大学バークレイ校経営学部大学院留学、1966年10月〜1967年8月のロンドン大学経済学部大学院留学の経験は何ものにも代え難く、今日の思考法の礎の一つとなっているものと思われる。住友化学(株)副社長、顧問などの重責を経て、2003年1月に社長に抜擢された。趣味は旅行。特に、イタリアが好きで、その随想はあの塩野七生さんに勝るとも劣らないタッチだ。 |
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古山勝己 世界らん展日本大賞受賞 「ランは全くの趣味です。昔から東洋蘭が好きだったのですが、だんだんと西洋蘭にも惹かれていきました。3坪、8坪の温室をもってランに挑んでいますが、受賞花はクールタイプの温室(保冷室)で育てたものです。この品種は、温度管理が大切で15℃を維持しました。もっとも困るのは停電の時で、発電機を絶えず準備しておきました」という。2月19日から東京ドームで開催されている『世界らん展日本大賞2005』で日本大賞に輝いた。受賞花は、デンドロビューム属カスバートソニーの「ゴールド マウンテン」。ニューギニア原産の小型種。標高約3000mの高地に自生するデンドロビュームで、日本のセッコクの仲間。直射日光と温度管理を突破し、70輪以上の赤とオレンジの2色をあざやかに浮かび上がらせた。1942(昭和17)年1月2日生まれ。63歳。家業は電気工事業。長年にわたるひたむきな努力が稔ったが、その陰には奥様の理解と支援があったことはもちろんだ。 |
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西村学さん 高知県・JA土佐香美青壮年部 JA全青協の「JA青年組織活動実績発表全国大会」(2月9、10日)で土佐香美青壮年部の環境保全活動を報告し、千石興太郎賞に輝いた。3年前に部員たちが軽い気持ちで物部川を清掃した時、たくさんのゴミの中に農家が捨てた肥料袋を見つけたが、漁協からは「農業用水の排水口はどことも同じような状態だ」と農業廃棄物の多いことを説明され、みんなのショックは大きかった。以来、漁協主催の川の水を守る事業を支援している。また森と水を守る団体に加盟し、上流の森では植林や間伐もしている。水資源を生む森の保全は農業者にとっても義務であると強調。従来の部活動の枠にとらわれず、大きな視野で今後とも運動を地域に広げていきたいと森さんは締めくくった。(記事参照) |
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2005.2.18 |
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2005.2.16 「創刊80周年記念 全国家の光大会」の普及・文化活動体験発表で全中会長賞を受賞した。 |
2005.2.14 2月4日に行われた「創刊80周年記念 全国家の光大会」の記事活用体験発表で農林水産大臣賞に輝いた。 |
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2005.2.7 「生産者の視点に立った価値ある製品とサービスの提供が当社の経営理念。このシステムを全国に普及させることで、生産者の皆様の利便性向上と消費者の方々に対する安全・安心の提供をはかっていこうとしたもの」という。同社は、2月1日から北農研、NTT東日本の協力のもと『栽培履歴管理システム』の実証試験を開始し、その陣頭指揮を執る。ネット上で栽培履歴管理を行うシステムは業界初。無登録農薬問題などから食の安心に対する消費者の関心はかつてないほどに高まっており、農業の現場でもトレーサビリティシステム導入の一環として栽培履歴の記帳・提出が求められている。1949(昭和24)年1月26日、長野県生まれ。56歳。日本大学法学部卒。1971(昭和46)年の入社以来、営業畑一筋。趣味はスキー、ゴルフ、映画鑑賞などで、座右の銘として「乾坤一擲」をあげた。新生三共アグロの認知度はまだまだかも知れないが、今回のサービスも含め地道な取り組みの延長線上に三共アグロブランドが生まれるのではないかと思われる。 |
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2005.2.3 「系統のクミ化として原点に立ち戻り普及、販売活動に専念していきたい。そのためにも、よりいっそう全農さんとの意志の疎通をはかっていくことが大切です。内部的には、事業活動の体質強化のための整理が必要だと考えています。担当部長たちをブレーンとし、精力的に取り組んでいきたい」と語る。1月28日の取締役会で、常勤監査役から抜擢された。1944(昭和19)年8月29日、鳥取県米子市生まれ。60歳。旧島根農科大学(現島根大学農学部)では植物病理を学ぶが、農家の長男でありながらも現在の道に進んだのは師事した達山和紀講師(当時)の「保守的な所にいないで外に飛び出したらどうだ」の一声だった。研究開発畑が長くポリベリン、バシタック、フルピカや生物防除剤など多くの殺菌剤の創出に携わり「試験データがすべて」の自然科学の良さを強調する。営業畑の経験はほとんどない。固定観念がないことは、新しい発想を生む可能性が大きい。これからの活躍が期待される。 |
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2005.1.31 「かめりあの活動をするようになって、それまでとは大きく生活が変わりました。農業だけの生活では知り合えなかったような人と、知り合えたことが財産になっています」と語る。 |
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2005.1.27 「一人ではできないことも仲間が力を合わせればできる。お互いに助け合い、高め合う仲間づくりをしていかないと、自分もうるおわないし、仲間もうるおわない」と女性中心のグループで野菜の直売を広げてきた。仲間みんながうるおうようにしたいという考え方だ。 |
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2005.1.24 新潟県の農村地帯で生まれ育つが実家は非農家。中学生のときに友人の田植えを手伝い「植物の力に感動」。農業を職業にしたい、農業をする人と結婚したいと考えるようになる。ご主人を紹介され結婚。現在、夫妻と長男、義父、義母の5人で委託を含めて11ha・89枚の水田を経営する。結婚当初はサラリーマン家庭とのギャップに悩むが、「不満をぶつけるだけでは何も解決しない」と家族と話し合い、家族経営協定を結ぶなど自立した農村女性として活動を始める。トラクター免許取得時の仲間と「ピンクのつなぎ普及隊」を結成したり、JA女性部の仲間と自主的サークル「YOU&I」をつくり、寸劇やミュージカルを制作し、農業は素晴らしいという想いを同じ農業者に伝え、ともに考える活動を行なっている。「みんなと行動するたびに新しい発見がある」「仲間は私の宝」と語る。(詳細は「農業新世紀を創る女性たち」で) |
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2005.1.21 日本相撲協会が行なったアンケートで、好きな力士の第1位に選ばれた人気力士だが、そうした人気におぼれることなく真摯に相撲に取り組む好青年だ。実家が青森県のリンゴ農家で子どものころから農業を手伝っていた。「農業は畑を耕したり、種を蒔いたり、育てたり、小さいことをコツコツと積み上げる。相撲の稽古も四股を踏んだり、鉄砲をしたり、身体を鍛え、技を磨きあったりして収穫のときが本場所」というように、相撲も農業も世界は違っても、コツコツと基本を積み上げるしかないことは同じだと語る。そして、「農家の女性のみなさんも辛いことが多いと思いますが、相撲も一緒です。自分も頑張りますので、みなさんも頑張ってください」とのメッセージを語った(詳細は近日掲載の「第50回JA全国女性大会特集」の特別インタビューで) |
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2005.1.19 JA全中の宮田勇会長は、JA全国女性大会を前に「農業・農村社会では女性と男性が協力してこそ最大の効果を挙げることができる。一家の経営、地域の農業が発展するかどうかは女性の力にかかっている」と女性組織にエールを贈った。本紙企画でインタビューをしたフレッシュミズ代表の質問に答えての言葉だ。また会長は次のように語った。「フレッシュミズは、どうしたら今より良くなるかという思いを絶えず抱き、農業の活性化や改革に一番関心を持って取り組んでいる年代だ。農村の高齢化が進む中で、そのグループが地域の中核となり、自信を持って活性化に取り組むことが期待されている。JAもその活動が円滑に進むよう全国的に支援していくことが大事だと思う」(記事参照) |
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2005.1.17 本紙は、「フレッシュミズの主張」全国コンクールで最優秀賞に輝いた熊本県JA鹿本の守川千穂さんにインタビュアーをお願いして、宮田勇JA全中会長からJA女性組織にエールを贈ってもらった。守川さんの意見では、JA青年部とフレッシュミズの組織一本化という大胆な発想が飛び出したりもした。夫が青年部員なので同じ目的の事業を両者が別々に進めている非効率性を強く感じているという背景もある。宮田会長は、直売など、もっと多くの事業を共同して進めていくことのほうが現実的だと説いた。(記事参照) |
2005.1.14 茨城県つくば市で有機栽培でベビーリーフづくりに取り組んでいる。ほうれんそうや水菜などの幼葉を10センチ程度でカットしてブレンドするサラダ用野菜だ。7年前に新規就農した。今では25人のパートタイマーを雇い、年商1億円を見込む有限会社になったが就農当時の収穫量は予定より大幅に少なく愕然としたことも。「しかし、約束の出荷量は守ろうと夜になってようやく取引先に届けたことを覚えています」。木村さんの信条はこの「約束した出荷量は毎日届ける」だ。「雨だったので収穫作業は休んだ、雪でできなかった、では契約はストップしてしまいますから」。 |
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2005.1.11 食の安全を確保するルールや法は「かなり高いレベルで整備された」が、表示の偽装などがあるために消費者は「そのルールがキチンと守られているという確信を持てない。安全性に対する信頼が持てない」のがいまの現状だと指摘。そうした問題が起こるのは「いままでもやってきた」「他所でもやっている」という「事業者の意識が変わっていないからだ」とも。また、生産現場では、安全性の確保に努めなければいけないという枠組みが強化され、生産履歴の記帳に取り組んでいるが、それを継続することが「生産現場に対する信頼感を徐々に醸成していくことになる」と語った。さらに、天候などに左右される農業生産の現実を伝えるために「消費者ともっともっと交流して欲しい」とも(詳細は、シリーズ「トップインタビュー 農と共生の世紀づくりのために」で) |
2005.1.7 いま日本の農業関係者に一番いいたいことは「農業・農村を守るという発想をやめて欲しいということです」「そうではなくて、自分たちは1億3000万人の食料を創る産業なのだと、ハッキリ宣言してください。そして、農業とは創造的な労働なんだと。こうしたメッセージを明確に出すべきです」と語った。さらに「国内で食料を自給していこうというなら、生産時間と生産空間・実態を明らかにして情報を開示」すれば十分に可能だ。なぜなら「消費者が本当に望んでいるのは、安全だと誰かにスタンプを押してもらうことではなく、どこで誰がどうつくっているかを“分かりたい”」からだとも(詳細は、シリーズ「トップインタビュー 農と共生の世紀づくりのために」で) |
2005.1.4 新たな食料・農業・農村基本計画の策定を3月にひかえ、岩永峯一農水副大臣は「食料自給率の向上を国家の大きな目標に掲げて取り組めるようにしたい」と新年の抱負を語った。「日本は食料の60%を輸入に頼っているが、世界の人口が今の63億人から、50年後に90億人に増えた場合、60%を維持できるのか、考えてみれば恐い状況だ。今から手を打っておく必要がある」という。食料安保の問題を広く理解してもらうためには、食育が非常に重要とし「今度の国会では、食育の法律を成立させたい。そうなれば具体的な行動計画が示され、学校教育の中でも食育の時間がつくれると思う」との意欲も示した。また、兼業農家を集落営農の中に集約していく考えだが、それには「兼業農家の意識改革が必要」と指摘した。 |
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